アパートの空室は外国人留学生で!

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人口減少に伴い、アパートの空室は増加

以前は貸し手市場だったアパート経営ですが、少子化の波を受けて、借り手市場に変わってきています。従来のアパート経営は「ローリスク・ロングリターン」のはずでしたが、簡単に家賃収入が手に入る時代ではなくなってきたようです。
日本では平成20年をピークに、人口減少をたどっています。将来、平成60年代には1億人を切ると政府も予想しています。<「平成28年版高齢社会白書」(総務省統計局)(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/zenbun/pdf/1s1s_1.pdf)>それにつれて賃貸市場にも深刻な問題をもたらしています。一方で、新築される賃貸アパートやマンションは増加を続けており、需要減少と供給超過の現状は、これからの大きな問題となることが予想されます。

最近は郊外のみならず都市部でも賃貸住宅の空室は増加しています。東京都内に限っても64万5000戸の空室があります。<「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)(http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/tokubetu_2.htm)>そのため価格競争が起こり、入居者確保のために、家賃を下げる、礼金をゼロにするといった状況も起こっています。景気低迷の影響もあり、賃貸料の滞納が起こる例も多く、期待した収入を実現することが難しくなってきました。
また少子化が進むと、子どもが1人の場合、家を出る必要がなくなり、ますます賃貸ニーズは減少していくと考えられます。また現代人は住環境に対しての要望も高く、新築物件が増えれば増えるほど、老朽化したアパートなどは人気がなくなり、ますます空室が増えることになります。それに対しての対応やリフォームをしても費用対効果が得られるかの不安を抱える方が多いようです。

昨今、注目されているのは、外国からの留学生の増加です。独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、平成27年5月1日現在の留学生数は20万8379人と前年よりも13.2%増加しています。文部科学省では、平成25年3月に、「戦略的な留学生交流の推進に関する検討会」を設置し、「世界の成長を取り込むための外国人留学生の受入れ戦略」をとりまとめ、外国人留学生の受け入れの増大に力を入れています。

外国人留学生への賃貸が空き家対策に有効

留学生
そこで考えられるのが外国人留学生の賃貸ニーズの高まりです。特に多くの大学などの教育機関が集中する東京を中心とした首都圏では、今後も外国人留学生や労働者が集まるようになってくることが予想されます。日本の人口が減少していくことを考えれば、外国人留学生にターゲットを広げることは、入居者の確保策として有効です。 すでに東京で外国人入居者を受け入れているオーナー様のメリットを挙げていきます。

○ 入居で苦労しているので退室しない
外国人留学生は日本では部屋が借りづらいと認識しているため、一旦入居できたら短期間で退室する可能性が低く、きちんとした外国人留学生の場合はむしろ賃料滞納が少ないという方もいらっしゃいます。また、日本の学校はほとんどが4月入学のため、3月に引越が集中します。一方、外国人留学生の場合には、大学では4月入学に加えて9月入学をするケースがあり、日本語学校などでは年に数回入学時期があるため 、1年間を通じてマーケットが生まれます。

○バスタブではなくシャワーでも充分
外国人の多くは日本人のように浴槽に浸かって入浴する習慣がないため、シャワースペースとトイレがあればいいという点も大きいです。トイレ・風呂なしの古いアパートの場合、トイレとシャワーブースの新設で済むので、工事費用と設置スペースを抑えられます。またコインランドリーの利用を前提に、室内洗濯機置き場を設けなくても入居者の確保に支障はないと思われます。

○ 古いままでリフォームOKという賃貸方法もあり
日本では原状回復義務があるため、賃貸物件で入居者が好きなようにリフォームできる物件は少ないのが現状です。欧米などでは、基本的に入居者が好きなようにリフォームできることが多いようです。原状回復を免除する範囲を取り決めて、リフォームOKとすると、オーナー様にとっても修繕工事費用を抑えられるメリットがあります。

外国人に部屋を貸すときの不安な点を解消

外国人
留学生などの外国人入居者の受け入れ促進が空室対策になるとはいえ、リスクを感じる方は多いと思われます。懸念すべきリストをまとめて、その対処方法に触れておきます。

○言葉が通じない
外国人留学生を専門に受け入れる管理会社が増えているので、管理を依頼することができます。

○ 突然帰国して音信不通になる
万が一、入居者と連絡が取れなくなった場合のために、家財道具の扱いについて取り決めをしておきます。家賃の未納にも備えるためにも、外国人向けの家賃保証サービスを利用する方法も良いでしょう。

○生活習慣の違い
日本の生活習慣やマナーを契約時に説明しておくことで、トラブルはある程度、回避できます。退去時のクリーニング費用を賃貸契約に盛り込み、設備の破損や汚損した場合の補償についても明確に説明しておきます。ゴミ出しのルールや騒音など生活上のマナーについても徹底しておきましょう。

○友人たちの同居および又貸し
契約時の入居者以外の同居や又貸しを禁止事項として伝え、違反が発覚した場合は即刻退去勧告という契約にしておきます。

○勝手に室内の壁や床を変える
外国では室内空間は入居者の自由に張り替えや塗装などのリフォームができるところが多いので、事前の説明が必要です。ただ、最近では入居時に壁紙を選べる賃貸物件もあり、外国人にとって魅力的なところも増えています。

賃貸管理は外国人向けの物件を扱う管理会社に依頼し、母国語の入居者説明書を用意して、契約内容の理解を得るようにしましょう。敷金などの保証金の扱いは国による違いがあるため、契約時に敷金の目的の中に清掃や修理費が入ることを説明しておく必要があります。

自治体によっては独自に外国人の賃貸住宅への入居に対応しています。外国人向けの賃貸住宅を取り扱う不動産会社は、「外国人住まいサポート店」のステッカーを貼り、リストを公開しているところもあります。またレオパレス21は、アジアからの入居者を幅広く受け入れています。サポートデスクでは、英語、中国語、ハングル語、ベトナム語、ポルトガル語による応対で、積極的に受け入れています。

川崎市では「川崎市居住支援制度」を設けて、外国人に限らず家賃の支払い能力があるにも関わらず、保証人の確保が難しい人に対して支援制度を行っています。保証人に代わる保証会社による保証と、入居後のトラブルについて市が対応する制度です。入居後のトラブルについても川崎市からボランティアが派遣されるなど、きめ細かな対応をしています。

世界的な留学生獲得競争が激化する中、 様々な取り組みを通して、日本でも国をあげて外国人留学生の受け入れを積極的に行っています。アパート経営をされる方は、留学生の増大をビジネスチャンスとして検討してみる必要があるでしょう。


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