これからの家は選び方が変わる!? 建築物省エネ法とは

トピックス

関連キーワード
省エネ
2017年の4月に一定規模以上の建物には新たな省エネ基準が義務化されます。また、2020年には全ての新築住宅を対象に省エネ基準が義務化されることが予定されており、「省エネ性能」は今後の住宅を評価する上での大きな基準のひとつとなります。

エネルギー全体の1/3を占める住宅・建築物の消費量を減らすための法律

日本の省エネへの施策は、1979年に「省エネ法」と呼ばれる「エネルギー使用の合理化に関する法律」が制定されたことに始まります。1970年代に起こった2度のオイルショックを経て、エネルギー自給率の低い日本では燃料資源を有効に利用するために、工場・輸送・建築物・機械器具など産業全般でのエネルギー使用の合理化を目指して定められました。
しかし、昨今では住宅・建築物のエネルギー消費量が著しく増加を続けており、全エネルギーの1/3を占めるようになったため、省エネルギー対策の抜本的強化が必要とされ、2015年7月1日に「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律案」 が成立しました。これが「建築物省エネ法」と呼ばれる、建築物全体の省エネ性能を向上させようとする新たな法律です。

2017年4月施行予定の規制措置では、建築規模により、下記の2つが課されます。
1.「大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び適合性判定義務」は、延べ床面積2000平米以上の大規模な非住宅建築物を対象としています。
2.「中規模以上の建築物に対する届出義務」は、延べ床面積300平米以上の住宅を含む中規模以上の建築物を対象とした“届出義務”が課されます。
そして、必要に応じて所管行政庁が、指示や命令等を行うことができるものです。

建築物省エネ法によって住宅のあり方が大きく変化する

省エネ
「建築物省エネ法」で住宅に関係してくるのは「中規模以上の建築物に対する届出義務」です。対象となる床面積は延べ床面積300平米以上ですので90坪強以上であり、戸建て住宅で該当するのは一部かもしれませんが、アパートやマンションはほぼ対象となります。建築物省エネ法に基づいた行政官庁への届け出を行うことで、着工までの期間がこれまでよりも時間を要する可能性があります。また、省エネ性能を適合させるために、従来より断熱性能の高いサッシを採用し、壁や天井の断熱性能を向上させる必要があります。

「省エネ」が物件選びの基準となる時代

省エネ
「省エネに関する表示制度」が設けられたことで、アパートやマンションなど賃貸物件への入居や、分譲マンションや建売住宅の購入の際に、「省エネ」が消費者の物件選びの基準のひとつになることも想定されるでしょう。

省エネ性能が高い住宅は取得費や家賃は高めとなりますが、電気やガスなどのランニングコストでは有利といえそうです。

2013年10月に施工された「次世代省エネルギー基準」は、2015年4月1日から、経過措置が終わり、住宅に関しても対象となりましたが、強制力のないものとなっています。

しかし、2017年から新築住宅における省エネ基準の義務化が段階的に実施される予定で、それは国土交通省が2015年3月に発表した「環境行動計画」における「2020年の新築住宅・建築物の省エネルギー基準適合率100%」によって示されています。

ZEHなどの省エネ基準をクリアした住宅には優遇措置も

2014年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」では、「2020 年までに標準的な新築住宅」で、「2030 年までに新築住宅の平均」でZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指すことがもりこまれました。ZEHとは省エネ性能が高く、かつ太陽光発電などにより、自宅で消費する以上の電力をつくり出す創エネ性能も高い住宅のことです。

国は省エネ住宅の普及を図るため、2023年までの住宅ローン減税では、数世代にわたり長持ちする「長期優良住宅」や太陽光発電・断熱ガラスなどの利用により省エネ基準をクリアした「低炭素住宅」には優遇措置を設けています。金利優遇を受けられる住宅金融支援機構の「フラットS」でも、省エネ性能に関する基準があります。また、ZEHに関しては国の「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」として補助金の制度もあり、2016年も実施されています。

省エネ性能に優れた住まいは、地球環境に貢献できるだけではなく、日々の暮らしにおける光熱費の削減にもつながり、消費者にもメリットがあります。これからは家を買うときや借りるときに、「省エネ性能」が決め手となる時代がやってきます。


ZEH記事一覧はこちら
標準的な新築住宅でのZEHは2020年に達成は可能?推進の課題とは
国産材ひのきの家でZEHを進める理由とは〜株式会社もりぞう〜
これからの家は選び方が変わる!? 建築物省エネ法とは
木曾ひのきで造る高級住宅〜株式会社もりぞう〜

その他のおすすめ記事

その他のトピックスの記事

キーワード一覧

 ページトップ