高齢者のシェアハウス・グループホーム。入居時に気をつけたい 3つのこと

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グループホームは、認知症の高齢者同士が複数名で、自立した生活を送るための支援を受けながら共同生活を送る施設です。グループホーム選びで注意すべき3つのポイントについて解説します。

ポイント1:先々の身体状態の変化を見越して入居条件をチェック

グループホームへの入居を検討するうえで、まず大事なのは「入居条件」です。
グループホームは、高齢者であれば誰でも入居できるわけではなく「65歳以上で、医師から認知症と診断されていて、要支援2以上の介護認定を受けていること」がひとつの条件です。また、地域密着型のサービスで市町村をベースに運営されるため、基本的にはその地域に「入居者本人の住民票があること」も条件となります。そして共同生活に支障がない、つまり「暴力などの迷惑行動がない」ことも求められるでしょう。 どういった身体状態であれば入居できるかは、具体的にはグループホーム側の体制によりますが、基本的には自立した生活のサポートを行うための施設です。グループホームでは介護スタッフは常駐していますが、看護師は常駐していないことがほとんどで、医療的なケアは行っていないところが一般的です。また、医療機関への通院が必要な場合に、家族が連れていくのが原則という施設もあれば、スタッフが通院を行う、訪問診療を利用できるといった施設もありますので確認しておきましょう。今までのかかりつけの医者が訪問診療を行う場合に、対応可能であるかも確認しておくことが必要です。また、認知症である場合、ご本人は体調不良を訴えることが難しいので、スタッフの目配りや気配りが十分かも重要なポイントでしょう。

グループホームへの入居では、入居中に病状が重くなったり、新たな病気や怪我に見舞われた際に、これまで以上の医療的なケアが必要となると、退去を求められるケースがあることを念頭においておく必要があります。どういった医療ケアまで対応可能なのかは明示されますので、必ず確認しておきましょう。グループホームの事業者が複数の施設を運営して空きがあれば、介護付き有料老人ホームなど、より重度の入居受け入れが可能な施設へ転居できる場合もあります。また最近は、看取りやターミナルケアといった、最期まで見守ってもらえるグループホームも少なくありません。

ポイント2:認知症を悪化させないよう、生活環境を重視する

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次にグループホームへの入居のポイントとして挙げられるのは「生活空間」です。
グループホームは9人までを1ユニットとして、2ユニットまでと決められているため、定員は9人か18人となっています。実際の入居人数のほか、最近の入退居の様子も確認しましょう。認知症の方は、環境を急激には変えないほうが良いとされています。入退居があまり頻繁なようであれば、運営上の問題があるかもしれません。
グループホームは居室が4畳半以上の個室で、入居者が集える共用の生活室やトイレ、浴室が設けられているのが特徴です。入り口は徘徊に備えて施錠されていることが多いですが、もともと家庭的な雰囲気の中でケアを行っていくための施設なので、閉じ込められているような雰囲気ではないところを選ぶ方が良いでしょう。 建物は、始めからグループホームとして設計されているケースと、一般の家屋や企業の独身寮といった建物を転用しているケースがあります。バリアフリー化や洗面所、浴室の使い勝手といった機能面とともに、入居される方がくつろげる空間かどうか、見学時に見きわめましょう。

入居後は、昼間は部屋で過ごしても良いですし、共用スペースで簡単な家事を手伝ったり、孫や息子・娘のような年齢のスタッフとなごやかにおしゃべりをして過ごすこともできます。そうした日々の生活をイメージして、安心して過ごせる環境になっているかもチェックしましょう。清潔で安全な空間であるか、スタッフの目は行き届いているかといった点も確認するべきポイントです。そのほかにプラスアルファの要素として、庭や畑があってちょっとした土いじりができる、入居者で近所に出かけるなどのイベントを積極的に行うといったグループホームもあります。五感を適度に刺激できる社会との接点をゆるやかに持てる意味で、こういうところもおすすめですね。

ポイント3:“こんなはずじゃなかった”を防ぐには、近隣の口コミ情報も聞くべき

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最後に押さえるべきポイントは「足を運んで集める口コミ情報」です。
近隣での評判を聞いてみて、大声がしたりしないか、しょっちゅう救急車が呼ばれていないかなど、ネガティブな情報があれば参考になります。また、グループホームは定期的に「家族会」を開いているので、タイミングが合えば見学を希望してみるのもおすすめです。入居者の家族が集まって、運営の報告や意見交換をする場なので、スタッフの熱意や家族からの信頼度などが肌で感じられるでしょう。

ネット上で得られる公的な情報として、厚生労働省が設置しているポータルサイトWAM NET(ワムネット)があります。サイトの見方は、ホームの「介護」タブから「サービス提供期間の情報」を選び、お探しの地域のリンクから、グループホームであれば「介護事業所検索」>「サービスから探す」>「認知症対応型共同生活介護」にチェックを入れて、地図選択をしていきます。利用料や従業員・入居者数といった数字が施設ごとに掲載され、「経験年数5年以上の介護職員の割合」といったデータもありますので、グループホーム選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

グループホームは、ほかの人たちとともに生活をすることで、高齢者の方が元気に楽しく生活できる場でもあります。ご家族とご本人のために良い選択がしやすいよう、入居時に気を付けたい3つのことをまとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

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