【後編】木曾ひのきで造る高級住宅『大雅「-TAIGA-」における快適性へのこだわり〜株式会社もりぞう〜』

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津野浩一
木曾ひのきとの出会いから最高の住まいづくりを続けている「もりぞう」。前編では、その考え方や最高の家を長年住み継いでいくために必要なことについてお話いただきました。後編では、良い家が備える高い快適性の秘密や洗練されたデザイン面について、「もりぞう」の代表取締役である津野浩一氏にお話をお聞きしました。

長年、快適な住み心地を得るためにしっかりとした家造りを

Q:最近は、家を住み継いでいくという考え方も増えていますか。

A:戦後、日本は家を大量に造るということしか考えてこなかったために、家の政策についてはスクラップ&ビルドの方針を続けてきました。住宅ローンを組んで家を建てても、20年も経つと家自体の価値はゼロになってしまう。良い家を維持していく仕組みになっていないのが日本の現状でした。ただ、最近は、経済と少子高齢化の影響もあって、良い家を住み継いでいくという考え方も定着してきました。そして古いものを大切にしていくという文化も生まれています。しかし、残念ながら家というのは、ハード面が弱いと快適な住み心地を得ることが難しいこともあります。

Q:快適な住み心地ということでは、最近はエネルギー問題も絡めてよく話題になりますね。

A:日本の家というのは、吉田兼好の『徒然草』でも言われているように夏を基本としてきました。暑い夏をいかに快適に過ごすのかに重点が置かれ、冬のことはあまり考えてこなかった歴史があります。しかし、現在考えられている良い住宅は夏に涼しく、冬は暖かいことが基本です。そのためには、しっかりと断熱することが大切です。いまZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)という言葉がよく使われています。これは、自宅で使用するエネルギー量を家に取り付けた太陽光発電などの創出によって賄うことで、消費する一次エネルギー量を正味ゼロにする考え方です。実現するためには家の断熱をしっかりと行い、エネルギー消費量をなるべく抑える必要があります。私たちの造る家では、従来からのコンセプトでしたので、太陽光パネルを設置すれば、ZEHにすることが可能です。

効率良く冷暖房を効かせるために家全体を外張り断熱に

工法
Q:断熱をされる時の特徴はありますか。

A:当社の造る家は外張り断熱です。全般的には内断熱の住宅が多いようですが、『大雅-TAIGA-』では、建物を外側から断熱材で包み込む工法を採用しています。これは基礎の部分も含みます。基礎からも熱は逃げますので、全てを断熱材で包んで、いわば「魔法瓶のような家」にするのです。熱が逃げにくいため、全館で効率良く空調のできる家になるということです。私たちが住宅展示場でご説明する時に「私たちの住宅は、これだけの空間をたったひとつのエアコンで調整しています。5、6台使っている他社さんとは大きく違います」と申し上げています。家全体を断熱材で覆っているので、とても効率が良いのです。

Q:断熱をしっかりすることで、それだけ違いが出てくるということですね。

A:はい。ひとつのエアコンでの全館空調が可能となったために、家全体をひとつの空間として考え、なるべく間仕切り壁の少ない広い間取りを提案しています。お客様はそれをご覧になって「こんなに広い空間ができるんだ」と驚かれます。将来的に部屋をつくるのであれば、必要になってから間仕切りをしていけば良いわけです。広い空間をつくるには、柱の問題などがありますので、最初からそれが可能な構造体で考えておかなければなりません。後から間仕切りをするのは簡単ですが、後から広い空間をつくることはできません。家族構成の変化に応じて間取りを変えられる「スケルトン・インフィル」ならではの効用といえるでしょう。

Q:床下暖房システムについて教えてください。

A:『大雅-TAIGA-』では簡便な放熱器を床下に備えています。床の下をヒーターで暖めるという仕組みです。普通は床暖房というと、床のフローリング材の下にお湯を流したり、電気の熱線を通したりして暖める仕組みですが、これですと、設置コスト、ランニングコストともに高めの費用がかかります。しかも、コストが高いために、リビングの下だけなど、一部の部屋にしか設置できないことがほとんどでした。ところが『大雅-TAIGA-』では、床の下にある空間全体を暖めることで、家全体をほんのりと自然な温度にすることができるのです。ランニングコストもあまりかかりません。床材を暖めるのではなく、床下全体を軽く暖めることで、1階だけでなく、2階も快適にすることができます。これはしっかりと断熱をして、しかも気密性が高いからこそ可能になったことです。

日本の風土や環境にしっかりと溶け込むような美しいデザイン

デザイン
Q:デザインについては、どのようにお考えですか。

A:とても重視している部分です。設計者の意図は、日本の風土や環境に合った住まいを実現する点にあります。社内でもよく議論をしているのですが、美しいデザインというのは、奇をてらうのではなく、長く愛されるものではないかと思います。最終的にはクラシック、古典美というところに行き着くのではないでしょうか。当社では、屋根に「むくり」という緩やかな丸みを帯びたデザインをよく採用しています。伊勢神宮や桂離宮などにも用いられている屋根の手法です。街並みなど周りの環境に溶け込み、柔らかなイメージとなるような住まいをデザインしています。

Q:全てが最終的に「もりぞう」の考え方に帰結するのですね。

A:「百年の住まい」を唱っていることから、様々な部分で普遍的でなければいけないと考えています。時代に左右されずにいつまでも人々が美しいと感じ、そして快適に住むことができる。そんな住まいを私たちはこれからも造り続けていきます。

(プロフィール)
株式会社もりぞう
代表取締役社長
津野浩一
2009年に木曾ひのきとの出会いをきっかけに会社を立ち上げる。一貫して百年住み継げる住まいを目指し、快適な戸建注文住宅を造り続ける。深山英世社長との出会いによって2015年にレオパレス21のグループ会社となり、今では年間30棟を超えるレオパレスオーナー様の住宅も造り続けている。

株式会社もりぞう
http://www.mori-zou.com/

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