【前編】業界初の試みとなった賃貸契約の電子化『ペーパーレス導入によって生まれるメリットとは』

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レオパレス21が2015年に導入した個人向け賃貸契約の電子化は、2016年の11月で1周年を迎えました。全国182店舗のレオパレスセンターにタブレットを導入し、来店受付から入居審査申込、賃貸契約などのご確認、ご署名をタブレットで行うという業界初の試みでした。ペーパーレスにすることで環境問題にも配慮し、お客様の利便性向上、業務負担の軽減によるコスト削減など様々な利点が生まれた取り組みです。これまでの経緯やお客様と担当者などからの声、レオパレス21のメリットなどを賃貸事業部の黒田博久課長代理(写真右)と田島和樹新宿支店店長(写真左)にお話しいただきました。

貸主だからこそ可能となった賃貸契約の電子化

Q:まずは、賃貸契約の電子化を導入することになった背景について教えてください。

黒田:アパートなどの建物の賃貸借契約というのは、一般的には紙での契約が基本です。ただ、内容にもよりますが、保険や金融の世界では既にインターネット上だけで完了するような契約が行われています。そこで、賃貸借契約の紙をなくすことはできないのかといった話が社内で上って、レオパレス21としては、他社に先駆け「紙をなくす」という面から仕組みづくりを構築しようということになりました。
賃貸借契約の電子化に取り組むことになった理由は、資源やコストの問題、そしてお客様の利便性などの面からです。

Q:これまで賃貸契約の電子化が他社で取り組まれなかったことには、どのような理由があったのでしょうか。

黒田:大きな課題としては、アパートの賃貸借契約には、大半は不動産仲介業者さんが媒介しているということがあります。仲介業者さんは宅建業法に則って運用することになるのですが、その場合、重要事項説明や、契約が成立したときの書面の交付が法律上で義務づけられています。重要事項説明は、対面で、書面を使って説明して、宅建士の資格を持つ方が記名押印した上で、その書面を交付しなければなりません。また、契約が成立したときも書面の交付を省略することができません。そのため、一般の仲介業者さんでは、法律が変わらない限り、賃貸借契約を電子化することはできないと認識しています。
当社の場合は、アパートを一括借り上げして、当社が自ら貸主になってお客様にアパートを提供しています。この部分が仲介業者さんと決定的に違うところで、宅建業法上の制約に縛られることもありませんので、当社が直接お客様とやり取りする場合は、書面をなくすことも可能となります。そこで、本格的に取り組みを始めました。これは、今のところ大手では当社だけの取り組みとなっているようです。その理由としては、大手の会社も当社と同じように一括借り上げを行っているところがありますが、借主の募集や契約手続きについては別の会社が仲介業者として行っている場合がほとんどで、それによって契約書を電子化することが難しくなっているからではないかと思われます。

アンケートを記入いただいた後に要望を踏まえながら物件を提案

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Q:賃貸契約の電子化にまつわる具体的な順序について教えてください。

黒田:まずは、初めてのご来店時にお部屋探しのきっかけや動機などについて、アンケート形式のご記入をお願いしています。タブレットに直接記入いただく方法を採用していますが、なるべく紙に直接書いていただくような感覚で使用していただけるように、大きなサイズのタブレットをご用意しています。
受付の後は、物件の提案を行い、選定いただいた物件のお見積りの作成という手順となります。

田島:物件のご提案もタブレットで行うことができます。基本的に物件情報は全て公開しておりますので、当社の賃貸用WEBサイトなどをタブレットでご覧いただき、お客様のご要望を確認しながら探していくこともできます。

黒田:これまでは、カウンター越しにパソコンで検索をして、結果だけをお見せするというやり方でしたが、タブレットですので、その場でお見せしながら進めていくことができます。従来ならプリントアウトしたものをお見せしながら行うところを、その段階から手間を省けます。
そして、見積りにつきましては、パソコン上で作成したものをタブレットでご確認いただき、内容に問題がなければお申込みという手続きになります。

Q:お申込みの後は、どのような流れになりますか。

黒田:タブレットで、お客様にお申込みいただいた内容が記載されたお申込書というものをご確認いただきます。これには物件の場所、設備内容、契約条件、そして賃料やオプションなどが記載されています。オプションは、例えばインターネットの契約を一緒にできたり、布団などの物品を購入したりすることができます。これらがお申込書に全て反映されることになります。その後の手続き方法をご確認いただいた後に、最後にサインをしていただく流れになっています。
次の手続きとしては、お申込書にサインをいただいた後に入居審査に移ります。既にご提供いただいている情報につきましてはタブレット上で記入いただく審査用紙に予め表示されている状況になっておりまして、不足している情報とお申込みいただいた後に必要となる緊急連絡先や連帯保証人などをご記入いただくことになります。来店の際に記入いただいたお客様の情報は、その後の手続きでは引き継いでいきますので、二度手間にならないようになっています。
お客様にひとつずつ説明していくという流れは変わりませんので、ペーパーレスにしたからといって、手続きの時間が大幅に短縮されることはありませんが、お客様の手続き終了後に行っていた担当者によるお客様情報などのパソコン入力が必要なくなったので、業務は軽減されました。

Q:審査の後にもまだ手続きはありますか。

黒田:次に審査内容の確認があります。お勤め先の在籍確認やご本人確認、連帯保証人などの意思確認などをさせていただいて、審査の合否結果を登録します。審査合格した場合には、タブレットでご契約書を確認いただき、サインをしていただきます。最後に契約金のお支払いをしていただいてご契約手続きは終了となります。この契約書は、電子文書となっていて当社の入居者専用サイトのマイページから控えを閲覧できるようになっています。紙を使わずに契約を行っているので、控えも紙をプリントしてお渡しするのではなくインターネットから入居者専用サイトへアクセスしていただき、ご覧いただけるようにしています。

導入後、1年で全体の契約数の76.5%が電子契約に

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Q:現在ではどのくらいの規模で行っているのですか。

田島:日本国内にある全国の直営店の182店舗でタブレット603台を導入して行っています。ただし、これは個人向けで、法人向けには2015年1月から始めていますので、既に1年以上経っています。法人向けは、タブレットを使用するのではなく、インターネットで直接アクセスをいただいて、手続きをしていくという方法をとっています。

黒田:法人のほうは分かりやすく、インターネット上で電子文書をお客様とキャッチボールをしていくような流れになっています。物件を選定いただいたら、そのお見積を開示して、お客様から申込みの意思表示をしていただきます。それを受けて契約書を作成して公開したら、お客様がそこにインターネット上で署名をしていただいて、当社側で確認して契約手続きに入るという流れになっています。確認のときに、個人向けの場合は、タブレットにサインをしていただきましたが、法人の場合は、電子証明書を利用して電子署名いただくということになっています。

Q:賃貸契約の電子化による契約は、これまで何件くらい行われたのでしょうか。

黒田:個人向けですと、11月24日の時点で3万1916件の実績となっていますが、これは個人契約全体から見て約半分強の数字です。残りはというと、連帯保証人様にご来店いただけず、契約書を郵送させていただかなければならないケースや、仲介業者またはレオパレスパートナーズにて行われたケースでの契約です。そのようなケースを除いた、電子契約が可能な人の数を100と見たときの76.5%を電子契約で行っています(2015年11月〜2016年10月の数値)。
これによって、お客様の利便性、業務の軽減、コスト削減などの効果があります。これらの具体的な声などにつきましては後編にてお話しします。

(プロフィール)
レオパレス21
賃貸事業部
営業企画推進部 営業企画課
課長代理
黒田博久
2002年に入社。2015年より現任。

レオパレス21
賃貸事業部
新宿支店
店長
田島和樹
2005年に入社。2014年に新宿支店の店長に。

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