誰でも使える「宅配ロッカー」が登場!

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ネット通販の利用者が増加し宅配便の利用が増えていますが、ひとり暮らし世帯や共働き世帯の増加に加え、ライフスタイルの多様化によって、宅配便を受け取れないことを不便に感じる人が多くなっています。分譲あるいは賃貸マンションで、宅配ボックスが設置されている物件はありますが、利用できるのは入居者に限られます。そこで、最近話題になっている誰でも利用できるオープン型ロッカーについてご紹介します。

宅配便の再配達問題は地球環境にも影響

国土交通省の公表しているデータによると、2015年の宅配便取扱個数は37億4493万個でした。ネット通販の広がりとともに、宅配便の取扱量は2000年に以降、増加傾向にあります。しかし、宅配便業者にとっては手放しで喜べる状況ではなく、ひとり暮らし世帯の増加などにより、そのうち2割程度が再配達となっています。宅配便業者のドライバー不足や労働生産性の悪化、トラック走行量の増加によるCO2排出量の増加など社会的な損失が問題となってきました。

国土交通省が2015年に発表した「宅配の再配達の発生による社会的損失の試算について」という資料によると、宅配業者のトラック走行量の25%は再配達が占めるとされています。再配達によって生じるCO2の排出量は年間41万8271tと、「山手線の内側2.5個分の面積のスギ林の年間CO2吸収量」に相当します。また、再配達にかかる労働力は、1日8時間労働、年間労働日数250日として、年間で9万人分にも相当するのです。
そのため、地球温暖化対策のためのCO2排出量削減と、宅配便業者の労働生産性の向上の面から、再配達を必要としない仕組みづくりが急務とされていました。

オープン型宅配ロッカー「PUDOステーション」とは

宅配ロッカー
宅配便の再配達問題を解決するために導入が進んでいるのが、ヤマト運輸とフランスのネオポストが設立した合弁会社「パックシティジャパン」によるオープン型宅配ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」です。

ECサイトでの商品購入時や再配達の依頼時に、希望の「PUDOステーション」を受け取り場所として指定すると、その場所に宅配便業者が配達した後、パスワードがメールで通知されます。荷物を受け取る際には、パスワードを入力してタッチパネルに指で署名するだけでロッカーが開き、24時間※荷物を受け取ることが可能です。

※設置先施設の営業時間等によって異なります。

「PUDOステーション」は、東京をはじめ首都圏では、JR東日本や東京メトロの駅を中心に商業施設や商店、関西圏では京阪電鉄や阪神電車、阪急電鉄の駅に設置が進んでいます。現状ではパックシティジャパンが契約する宅配便業者について利用可能で、現状はヤマト運輸の荷物の受け取りに対応していますが、今後は取り扱う宅配業者を増やすそうです。

これまでも、コンビニエンスストアで宅配便が受け取れるサービスがありましたが、宅配便業者とコンビニブランドの契約によるため、最寄りのコンビニ店で受け取れるとは限りませんでした。また、レジの混雑時にはすぐに荷物を受け取れず、店員を介すことに煩わしさを感じる人もいます。コンビニ側は、店を訪れる人が増えることはメリットではあるものの、荷物の管理や保管するバックヤードの問題があります。
「PUDOステーション」は、仕事などで忙しく、宅配便業者の配達可能な時間帯に帰宅することが難しい人、また、ひとり暮らしの女性など、極力、第三者の訪問を避けたい人などの利用が見込まれます。

オープン型宅配ロッカーを賃貸物件に設置

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集合住宅では、分譲物件や高級賃貸を中心に宅配ボックスが設置されています。こうした物件では、不在時に荷物は宅配ボックスに配達されるため、荷物の受取りがスムーズにできます。しかし、これまでの宅配ボックスは、居住者しか利用できないことが半ば常識でした。

2016年9月1日、レオパレス21の管理する賃貸アパート「レオパレスRX中野坂上」にオープン型宅配ロッカー「PUDOステーション」の運用を開始しました。居住用賃貸物件としては初めてとなるもので、今後も首都圏にある他物件への導入が検討されています。

「レオパレスRX中野坂上」では、「PUDOステーション」をエントランスの外部に設置し、近隣住民の利用も可能なことが特徴です。入居者だけではなく、近隣住民による宅配便利用時の利便性の向上にもつながるものとして期待されています。

宅配便の再配達は利用者にとって、その弊害は意識されにくいですが、CO2の排出量増加要因になっていることは、あまり知られていません。利用者はなるべく、在宅中に荷物が受け取れるように時間指定で配達を依頼することが望ましいのです。

また、賃貸物件にオープン型宅配ロッカー「PUDOステーション」を設置することは、入居者にとって魅力ある物件となるだけではなく、地域貢献や地球環境の保護にもつながるため、今後は設置数が増えていくことでしょう。

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