【前編】スマートロックとは?進化するIoTによって変化する賃貸住宅『スマートロックの導入でできることとは』

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スマートロックとはスマートフォンを住まいの鍵にできるもので、IoT機器の中でも注目を集めています。
レオパレス21は賃貸業界で一早く、スマートロック「Leo Lock」の導入について2017年10月完成物件(4月以降契約)から開始することを発表しました。
「Leo Lock」は株式会社グラモとの共同開発によるオリジナル仕様で、先に導入した家電制御機器「Leo Remocon」との連動で、クラウドサーバーと通信を行うことができます。
スマートロックの導入の背景や「Leo Lock」の特長、「Leo Remocon」との連動で実現することなどについて、レオパレス21 建設企画部資材開発課の大木宏樹設計課長に伺いました。

グラモとオリジナルのスマートロックを共同開発

Q:まず、スマートロックの導入に至ったのには、どのような背景があったのでしょうか。

A:スマートロックの導入に関しては、実は2014年の秋頃から、長期にわたって検討してきました。当社では57万室の管理物件を扱っているため、管理センターで膨大な鍵を管理・保管するのが大変です。当時はIC錠の普及し始めで、店頭でカードキーを発行すれば、従来の鍵よりは管理が楽になるのではというのがスタートでした。
2015年の春に、社内で「クラウドで鍵管理ができる会社があるので、それを実施してみてはどうか」という話が挙がりました。遠隔で操作できるとなると、現地で鍵交換やIC錠でもデータ書き換えを行う必要がなくなり、もっと楽に管理できるメリットがあり、話を進めることになりました。
2016年秋になると、遠隔操作ができる鍵が世の中に出始めて、数社に絞った上で、コンペを行った結果、グラモさんに依頼させていただくことになりました。ただし、レオパレス21には独特の賃貸管理スキームがありますので、そのまま使用できるスマートロックは存在しません。10月からの導入に向けて、一からレオパレスナイズしたプログラムなども開発しています。

賃貸集合住宅の鍵の概念を変えるスマートロック

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Q:スマートロック「Leo Lock」の仕様や特長的な部分を教えてください。

A:1つ目の特長は、遠隔で鍵交換ができることです。錠前のデータ交換を、現地に行くことなく管理センターで行うことが可能になります。
2つ目は入居様の任意で、こちらからお渡しするカードキーのほかに、スマートフォンやSuica、PASMOといった交通系ICカードを登録して鍵にすることができますし、暗証番号を使って開錠することも可能なことです。
そして、3つ目の特長は業界初の、手動と電動を選べるハイブリッド式という点です。鍵の開閉時は、デッドボルトというかんぬきの部分が、ドア枠側に差し込まれたり、戻ったりしますが、1日に何度もモーター駆動でデッドボルトを動かし開閉を繰り返していると、電池がすぐに消耗してしまいます。そのため、スマートロックの開錠後は、手動で開けることも可能にしました。これにより、手動開閉での電池寿命とモーター駆動での遠隔施錠の利便性を両立させました。

Q:万が一、電池切れを起こしてしまった時は、どのようにして「Leo Lock」を開けることができるのでしょうか。

A:電池残量が少なくなると、警告灯がつきます。さらに、使用するたびに、電池残量が少なくなっていることを知らせる通知を送ります。それでも使い続けて、電池が完全に切れてしまった場合には、コンビニでも売っている9V電池という角型電池をつなげるところが外部にありますので、そこから受電すれば使用できるようになります。
一般的なIC錠は、カバーを外すとシリンダー錠があり、鍵を差し込めるようになっていますが、「Leo Lock」は完全に鍵をなくしました。電池切れした際に、シリンダー式の鍵が必要になると鍵管理の手間が減らせませんし、入居者様も持ち歩く鍵が増えてしまいます。

Q:「Leo Lock」はオートロックなのですか。

A:あえてオートロックではない仕組みにしています。30年間借り上げている間に、万が一ドア枠が歪んでしまうと、入居者様が閉めたつもりでいても、ドアがきちんと閉まっていないということが稀に起こり得ます。入居者様自身で鍵を確実に閉めていただけるように、オートロックにはしませんでした。

Q:「Leo Lock」の耐久性についての利点などを教えていただけますか。
A:ボディには耐久性の高い素材を使い、万が一、衝撃を受けた時は履歴が残る仕組みになっています。モーターを回す力を強くして、ドア枠側とデッドボルトの位置が多少ずれても閉まるようにしました。また、通信を傍受されることがないよう、万全のセキュリティ対策をとっています。

「Leo Remocon」との連動によるIoT化で利便性が向上

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Q:「Leo Lock」は、家電操作機能を持つ「Leo Remocon」との連動でどのようなことができますか。

A:「Leo Lock」の開発にあたって、赤外線通信で家電を操作できる「Leo Remocon」は、通信機能を持たせるために欠かせないものでした。「Leo Remocon」は「LEONET」の環境でインターネット通信を行っています。
今後、「Leo Remocon」のアプリに「Leo Lock」のための機能を追加すれば、鍵の開閉状態をアプリで確認し、鍵が開いたままの時は、アプリを使っての遠隔操作で施錠することができるようにします。「Leo Remocon」と連携することで、例えば、鍵が開いたら照明やエアコン、テレビをつける、鍵を閉めたら消すというように設定することも可能です。
ゆくゆくは通信機能を使って、今はない機能を追加していくことも可能です。現状が「Leo Lock」の最終形ではなく、今後もIoT化を進めて行き、「Leo Remocon」とともに進化していく予定です。

(プロフィール)
株式会社レオパレス21
商品技術統括部 
建設企画部 資材開発課 
設計課長
大木宏樹

1995年入社。現場建築職人として入社後、工事課、資材課を経て、1998年以降は商品開発業務を中心とした資材業務を行う。
2011年から2年間、株式会社LIXILリアルティへ出向して納材業の立ち上げを行い、復帰後は資材を中心とした開発業務に携わり、今に至る。
趣味は、テニス、ソフトボール、バンド、ゲーム、釣り等、多趣味。

Leo Remocon [レオリモコン]
http://www.leopalace21.com/service/leoremocon.html

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