【前編】集合住宅に求められる危機管理。災害時サポートサービス「LEOLIFE」とは『入居者様の安否確認をアプリで迅速に』

ソーシャル

関連キーワード
LEOLIFE
レオパレス21では、2017年4月から、入居者様向けの災害時サポートサービスとして、スマートフォンアプリ「LEOLIFE」の提供をスタートしました。
日本は、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震などの大きな地震をはじめ、台風や豪雨といった自然災害に幾度となく見舞われています。
「LEOLIFE」の導入の理由や具体的なサービス内容などについて、賃貸管理業務部の横田真之次長と木村明博課長に伺いました。

東日本大震災、熊本地震の安否確認の経験から独自のアプリ開発へ

Q:賃貸管理会社として、入居者様向けのサポートアプリ「LEOLIFE」の導入に至った背景を教えてください。

横田:地震が起きた際、当社では震度5強以上を目安に、実際の被害状況に応じて安否確認を行っています。
東日本大震災の時にも、初動対応として入居者様とオーナー様、そして、現地社員安否確認を実施しました。社員はBCP(事業継続計画)のマニュアルに基づいて、指定された場所に電話やメールで安否確認の連絡を入れることになっています。入居者様とオーナー様には電話連絡を行い、電話がつながらない場合は現地まで足を運んで確認をすることになっていました。しかし、東日本大震災の際は道路が分断されてなかなか現地には行けず、車にガソリンも入れられませんでした。電話連絡も回線が復旧してから、人海戦術で安否確認を行っていたという状況です。

Q:入居者様のご家族からの安否確認の問い合わせにも、対応されていたのでしょうか。

横田:はい。当社が設置している24時間対応・フリーコールのサービスセンターを中心に、法人契約での入居者様は賃貸センターや法人営業部と連携し、安否確認の問い合わせに対応していました。オーナー様については、資産管理の部門とも連携しています。

Q:東日本大震災からアプリの開発に至るまでには、どのような経緯があったのでしょうか。

横田:昨年の熊本地震の際には、安否確認の対象が1万2000世帯ほどありました。この時も当初は電話確認を行っていたのですが、なかなか電話がつながらず、かなりの人手が必要だった上に時間もかかりました。そこで途中からSMS(ショートメール)をテスト配信し、アンケート形式で安否確認の返信を求める試みを行ったところ、返答率が高くスピーディでした。
東日本大震災の時から言われていたことですが、やはり電話よりもネット環境を経由したほうが、比較的、連絡を取りやすいようです。SMSを利用した安否確認の結果が良好だったので、早期に連絡を取り、復旧を進められるように、安否確認と情報配信のための独自のアプリを開発することになりました。

木村:電話連絡による安否確認と比較して、プッシュ通知を配信し、アプリで確認をすることにより、1件あたりの時間短縮も見込めます。

「LEOLIFE」で安否確認をスピーディに

LEOLIFE
Q:では、「LEOLIFE」での安否確認は、どのように行われるのですか。

横田:震度5強の地震が発生すると、ある一定時間が経過した後、対象地域にお住まいの入居者様に対して、自動で安否確認を求めるプッシュ通知が配信されます。
アプリから「特に問題なし」「軽症」「重症」という3択の質問に答えていただくと、当社の災害ポータルサイトで入居者様ごとに情報が見られる仕組みです。災害が起きた時には、本社に災害対策本部が設置され、埼玉の管理センターに災害対策室、現地に近い店舗に災害対策本部が置かれます。この3ヵ所で災害ポータルサイトの閲覧が可能で、情報を共有しつつ、各部署と連携しながら、早期復旧に務めます。

Q:アプリ上で安否確認の返答がない場合には、どう対応されるのでしょうか。

横田:「LEOLIFE」で返答がない方に対には、時間を置いて再度プッシュ通知を送信し、並行して電話回線が利用できる状況なら電話での確認、それが不可能なら、現地へ出向いて確認を行う手順です。
これまでは主に電話と現地確認だったのですが、今後は、アプリやSMSでの確認を行った上で、安否確認が取れていない入居者様に対しては、電話や現地確認を実施します。また、ケガをされた方がいる場合には、避難できているのかを確認し、お困りであれば、現地の社員を向かわせることを考えています。

物件周辺の防災に関する情報をマップで提供

LEOLIFE
Q:入居者様は「LEOLIFE」で、どのような災害情報を得られるのでしょうか。

木村:地震や台風、洪水、大雨の際に、マルチメディア振興センターのLアラート(災害情報共有システム)や、国から配信されるJアラート(全国瞬時警報システム)を配信しています。しかし、Lアラートは一部の自治体ではまだ対応していないため、配信できていない状況です。

Q:「LEOLIFE」には、そのほかにどのような機能がありますか。

横田:「防災マップ機能」はGPSの位置情報をオンにしておけば、入居者様がいる場所の状況を見ることができます。「地域の施設内容」というボタンを押すと、避難所や公衆電話、病院などの場所がわかります。例えば、今いる場所から避難所までのルートを表示したり、その距離や所要時間も知ることが可能です。レオパレス21の物件や店舗も表示されるので、困った時に店舗に駆け込んでいただくことや、その周辺に何があるのか事前に把握することもできます。さらに、標高も示されるため、津波の危険がある場合に避難するべきかという判断にも活用できると思います。

Q:知らない土地で一人暮らしをしていると、周辺環境が分からないことも多いので安心ですね。「ご家族ご連絡機能」や「防災お役立ち情報コンテンツ」は、どのような機能でしょうか。

木村:「ご家族ご連絡機能」は事前にメールアドレスを登録している相手に、「無事です」などあらかじめ入力しておいた文章をボタンひとつで送れるものです。避難などで慌ただしい時に、電話番号やメールアドレスを検索する手間が省けます。

横田:「防災お役立ち情報コンテンツ」は、東京消防庁が提供する情報を転載しているもので、地震対策のための家具の固定方法や傷の応急手当などの情報を閲覧できます。そのほか、「LEOLIFE」を日常的に利用してもらえるように、当社の物件サービスガイドなどを入れています。

後編では、「LEOLIFE」によって変わる賃貸の集合住宅の危機管理のあり方や、今後の展開などを伺います。

<プロフィール>
株式会社レオパレス21
賃貸管理統括本部 賃貸管理業務部
次長
横田真之

1996年入社。
姫路店配属の後、姫路管理センターへ。
全国の管理センターで管理業務に携わった後、
1999年賃貸管理統括本部 賃貸管理業務部に配属。
2015年から現職。

株式会社レオパレス21
賃貸管理統括本部 賃貸管理業務部
管理企画課 課長
木村明博

2000年入社。
札幌管理センターに配属。
全国の管理センターで管理業務に携わった後、
2015年埼玉東ブロック ブロック長を経て、
2016年から現職。

http://leopalace21.custhelp.com

IoT記事一覧はこちら
【前編】集合住宅に求められる危機管理。『入居者様の安否確認をアプリで迅速に』
スマホからの家電操作で変わるIoTのある暮らし
進化する暮らし IoTによって防犯への考え方が変わる
ヒートショックにご注意!家の急激な温度変化を防ぐIoTとは?

その他のソーシャルの記事

キーワード一覧

 ページトップ