【後編】母国語でコミュニケーションできるネイティブスピーカーをコールセンターで人材育成しグローバル化に対応

ソーシャル

関連キーワード
グローバルサポートセンター
近年、増加する外国籍の入居者様のために、レオパレス21が開設したサービス拠点。前編では、専用窓口での母国語スタッフによる手厚い対応について、グローバルサポートセンター新宿(以下、GSC新宿)の鈴木伸彰副部長と伊原卓マネージャーにお聞きしました。
後編では、外国籍の入居者様やそのご友人などを対象に開催するイベントや、コミュニティースペースについて伺います。

外国籍の方へのサービス拠点として、コミュニティーの発信も重視

Q:GSC新宿は、関東圏の外国籍スタッフが1ヵ所にまとまって、外国籍の入居者様に母国語での対応によるサービスを行う事業所ですが、同時にイベントなどが開かれる場所でもあるのですね。

鈴木:コミュニティースペースと呼んでいますが、入居者様やそのご友人に、言葉の通じない日本での暮らしに役立ててもらえるようなセミナーや勉強会、イベントを開催したり、自由に使っていただける空間としても開放しています。
実は、GSC新宿を設立する1年ほど前から、当時、増えていたベトナムと中国の方を対象に、管理部として外部の会場を借りてイベントを行っていましたが、自分たちのオリジナリティーを持ったイベントを開催するため、新宿に設立しました。通常そういった会場の内装は白を基調とし、赤、緑、黄色などはっきりしたポイントカラーで展開することが多いと思いますが、気軽に足を運んでもらえるカフェのようなイメージになるよう、あえて印象を変えてみました。

伊原:大通りに面しているので大きく看板を掛けていますが、ビルの6階で日本人には分かりにくいとか、入りづらいと思われるかもしれません。しかし、事前リサーチの結果、外国籍の方はビルの何階かは気にしないと分かりましたので、固定費の軽減も考えて、家賃が少なくて済む6階に決めたのです。路面店という言い方があるように、特に接客業では1階や2階の店舗にこだわる日本人とは、感覚が違うのですね。

Q:GSC新宿では、実際にどのようなイベントを開催しているのですか。

伊原:日本語の勉強会やマナー講習会はよく行います。65型の大画面モニターを使い、レオパレス21の入居者様向けに提供している「LEONET」のサービスコンテンツをYouTubeで見ることもできます。また、最近では日本での就職を目指す留学生に、履歴書の書き方といった就活サポートも実施し、その中で私が試験官役になってアルバイトの模擬面接も行っています。
社内の賃貸営業部・学校法人営業部などと連携をとり、2016年6月のオープンから、前期だけで20回のイベントを開催し、延べ402人に参加していただきました。より参加人数が多かったのは、かるた大会でしょうか。カーペットを敷き、簡単な日本語のかるたや福笑いなどを様々な国の方たちと楽しむことができて好評でしたので、3回開催しました。この界隈に多い日本語学校と連携してGSC新宿でオリエンテーションを行ったり、日曜日にはコーヒーを飲みながらの日本語会話のカフェレッスンなども行っています。

防災・防犯からクリーンイベント、PR動画のオーディションまで多彩なコンテンツ

グローバルサポートセンター
Q:日本で生活していくためのお手伝いから、根幹となるサポートまで、本当に親身になったサービスで信頼を得ているのですね。

伊原: ほかにも大切なサポートとして、防災・防犯イベントがあります。警察の担当者を招いて、外国籍の方が日本で犯罪に巻き込まれないための講習を行ったり、自転車の乗り方、左側通行などの交通ルールもレクチャーしています。また、皆で東京都の防災センターを訪問し、地震の時の対処法や消火器の使い方を知ってもらうイベントも開催しています。

Q:新しいことも考えていらっしゃるのですか。

鈴木:飽きられてしまわないよう、常に新しい内容を考えています。特に外国籍の方は横のつながりが強く、クチコミが広がるのも早いので、興味を持っていただくためにも目新しさは重要ですね。全社的に取り組んでいるイベントを外国籍の方向けにアレンジもしています。最近では、全国各地のレオパレス21のアパート物件において、社員が物件やその周辺を清掃するクリーンキャンペーンというものがあります。そのアレンジ版として、大久保の2物件で、外国籍の入居者様やスタッフを交えてクリーンキャンペーンを実施しました。大家さんやご近所の方にも好評でした。

Q:外部の場所をレンタルしてのイベントは、どのようなものがありましたか。

伊原:面白かったのは、日本政府観光局による、ベトナム版ホームページ用のショート動画の出演者オーディションですね。日本で暮らすベトナムの方に、観光地としての日本をPRしていただくのですが、一次審査は35人も集まりました。また、アイドル活動をしているベトナム人女性がファンを集めて行ったトークショーなどもありました。Facebookで集まった日本語勉強会のグループが、この場所を利用したりもしています。レオパレス21でもFacebookのアカウントを持っており、それぞれの言語で情報発信しているのです。

外国籍のスタッフが、母国語で情報を発信

グローバルサポートセンター
Q:外国籍の方たちは、SNSをよく活用されていらっしゃるのですか。

鈴木:中でもベトナム系の方はFacebookが多いですね。中国系の方には、中国版LINEのようなWeChat(ウィーチャット・微信)というSNSが人気で、レオパレス21でもアカウントを持っています。それぞれの国の方々が、それぞれのコミュニケーションの場で情報発信しています。

伊原:外国籍のスタッフが母国の言語で発信しており、活用が進んでいます。ベトナム語のFacebookでは、すでに入居している方に加え、部屋を探しているという方からの問い合わせも増えています。今後は、全体数の多い英語圏への取り組みとして、マレーシアやオーストラリアなどASEAN、オセアニアの英語圏向けFacebookでの運用も検討しています。

Q:そのようなコミュニケーションには、外国籍のスタッフの方の役割がますます重要ですね。

鈴木:この部屋の飾りつけもスタッフが自発的に行っています。折り紙の鶴や花飾りも、皆でつくったんですよ。国ごとのイベントに合わせた装飾なども提案されています。日本でも中秋の名月と言いますが、中国やASEAN圏では旧正月と中秋節が2大イベントで、その時期の中国やベトナムでは月餅という菓子の出店が立ち並ぶ、にぎやかなお祭りです。

Q:GSC新宿の取り組みについて、今後はどうお考えですか。

鈴木:お客様の数が多い中国やベトナムが中心になりますが、今後、このような店舗をつくっていく時はGSC新宿を雛形としながら、その地域の特性を考えて対応言語を構成していくことになると思います。賃貸部門との連携も検討中で、外国籍チームがある新宿・池袋・横浜・名古屋・大阪・岡山・福岡が出店候補地になるでしょう。その時は、GSC新宿の外国籍スタッフが、それぞれリーダーとなって各地の事業所を率いていくような青写真を描いています。

伊原:そのためにもスタッフ教育は重要です。日本人同士とは異なり、特に心掛けているのは、一人ひとりで日本語レベルに差があるので、言ったことがどこまで理解されているかを見極めるようにしています。言ったままにせず、理解できたかをその場で確認したり、足りなければ同じ母国語のスタッフから説明を加えてもらったりしています。また、こちらの考えを押しつけず、個々の考えや国による習慣の違いを踏まえながら、一緒に考えて進めていくようにしています。実際に店舗にいらっしゃるお客様や入居者様のためになることが最も大切なので、一緒になってそのことを考えていきたいですね。

(プロフィール)
株式会社レオパレス21
賃貸事業部 賃貸管理業務部 グローバルサポートセンター 
副部長
鈴木伸彰
賃貸営業、賃貸管理業に携わる。管理部に移って約15年、当時入居者様は日本人がほとんどだったが、7〜8年前から外国籍の入居者様の存在を意識するように。レオパレス21が国際事業として海外物件の仲介や現地での入居者様へのサービスを展開している事業に関心を持っていたところ、国内での同様なサービス体制強化のために抜擢され、2016年6月より現職。

株式会社レオパレス21
賃貸事業部 賃貸管理業務部 グローバルサポートセンター 新宿店 
マネージャー
伊原卓
2000年入社以来、管理業務に従事。全国の管理拠点の中でも、関東圏での活動が多く、戸田にある管理本部において、鈴木副部長とともに業者向け従業員指導を行うマイスター事務局で業務に携わる。その際の温和で親しまれる人柄とていねいな指導ぶりが評価されたこともあり、2016年6月より現職に。

その他のおすすめ記事

その他のソーシャルの記事

キーワード一覧

 ページトップ