「プレミアムフライデー」導入の効果はある?働き方改革の行く末は

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2017年2月から「プレミアムフライデー」がスタートしました。現在、月末の金曜日を対象に一部の企業で導入されており、業務の改善や働き方を見直すきっかけとなっているようです。しかしその一方で、月末の金曜日に仕事から早く帰るのは難しいという声も上がっています。
そこで今回は「働き方改革」の一つとしての「プレミアムフライデー」導入の実態や効果のほか、今後の課題について説明していきたいと思います。

経済産業省が提示する「プレミアムフライデー」の狙いとは

「プレミアムフライデー」とは毎月末の金曜日はできるだけ早く、具体的には15時までに業務を終わらせ退勤し、ショッピングや食事、小旅行、趣味を楽しもうという取り組みです。
実際に経済産業省では、「国民一人一人が『家族や友人など特別な人』と『特別な時間』を過ごすことで、生活における『豊かさ』や『幸せ』につながる充足感や満足感を感じることができる体験や時間の創出」をプレミアムフライデーのコンセプトとしており、実施前から企業や商店街などを対象に取り組みへの参加を促していました。その甲斐もあってか、初回の実施日(2017年4月24日)には「プレミアムフライデー」のキャンペーンロゴマークの使用申請をした企業数が4000社を超えたそうです。

また、政府は「プレミアムフライデー」の実施はデフレ脱却や「働き改革」にもつながると示唆しています。と言いますのも、一般的に給料日となることが多い毎月25日後の月末金曜日は、もともと平均消費額が高い傾向にありました。そこでこの日に普段よりも満足度が高い商品やサービスへの消費を促すことで、個人消費額の底上げや消費文化の醸成、さらにはデフレ脱却につながると考えたのです。

一方で、政府が重要視している「働き方改革」に関して、「プレミアムフライデー」そのものは「働き方改革」を目的にしたものではありません。しかし、それが世間に浸透することで、長時間労働や有給取得の改善が進み、結果的に「働き方改革」を促すと期待されているようです。さらに月末金曜は早めに退社するという取り組みからも、「プレミアムフライデー」は「働き方改革」に連動するものであると認識されています。

現在約9割の認知度を誇る「プレミアムフライデー」

プレミアムフライデー
初回の当日には多くのメディアが実施した企業を取り上げ報道していたことも記憶に新しいですが、この日、実際に早上がりを従業員に呼び掛けた企業はおよそ130社、従業員数で言えば約37万人となっています。しかしその後、2017年4月に実施された3回目の「プレミアムフライデー」では、早い時間の終業に取り組んだ企業数が410社へと拡大しました。初回と比べておよそ3倍以上もの企業が導入したということになります。

さらに、官民連携によるプレミアムフライデー推進協議会事務局が全国の20〜50代、2015人を対象に行ったアンケートによれば、全体の88.6%もの人が「プレミアムフライデーを知っている」と回答した上、55.3%が「プレミアムフライデーの実施に賛成している」と答えたことが分かっています。

また、「プレミアムフライデー」のロゴマークの申請数も7千件を突破しています。こちらは関東地方での申請数が多くを占めていますが、北海道・東北・九州地方でも伸び率が高まっており、地方への浸透も進んでいるようです。

賛否両論の声も?プレミアムフライデーの今後の課題とは

プレミアムフライデー
「プレミアムフライデー」の認知度、浸透率の高さが言われる反面、その恩恵を全く受けていないという消費者の声も上がってきています。例えばサービス業や福祉・飲食・医療関連などで働いている人の場合、業務上早帰りが難しい上、特にサービス業界では「プレミアムフライデー」の影響で客が増え、逆に忙しくなってしまうというケースも起きているようです。

「プレミアムフライデー」では消費拡大につながるとしていますが、いくら消費の場が設けられたとしても消費者側の懐に余裕が無ければ意味はありません。実際の収入が増えていない以上、「プレミアムフライデー」だからといってショッピングや食事、旅行などに回せるほど家計に余裕がないケースもあります。プレミアムフライデー推進協議会が実施した「プレミアムフライデーの参加内容」の3回目に関するアンケートでは、当日の過ごし方について「外食やお酒を飲みに行った」がトップになっているものの、次点は「家でゆっくり過ごした」で、真っすぐ帰宅する人も多かったようです。

プレミアムフライデーのさらなる拡大のためには「経営層・管理職の意識改革」が必要

プレミアムフライデー推進協議会が実施した実態調査によると、現時点で実施されている「働き方改革」の取り組みの中では「プレミアムフライデー」の導入を希望する人の割合は23.7%となっており、「ノー残業デー」「週休3日制」「フレックスタイム勤務制度」に次ぐ第4位です。
さらに「プレミアムフライデー」に参加するために必要なこととして「経営層の意識改革」が55.7%でトップ、「管理職の意識改革」も36.2%で次点に挙げられており、今後は「プレミアムフライデー」を含む様々な「働き方改革」の取り組みについて、企業トップ層や管理職のより積極的な関わりが求められています。

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