【後編】「女性活躍推進法『見える化』サイト」で国・地方公共団体・民間企業の取組を可視化『公表件数の充実や事例の提供で、「見える化」をさらに推進〜内閣府男女共同参画局〜』

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女性の活躍状況に関する情報等の「見える化」を図るため、内閣府では、国・地方公共団体が女性活躍推進法に基づき策定した事業主行動計画や、女性の活躍状況に関する情報を一覧化して掲載した「女性活躍推進法『見える化』サイト」を運営しています。当サイトは、厚生労働省が運営している、民間事業主の公表内容を一覧化して掲載したサイト(「女性の活躍推進企業データベース」)と相互にリンクしています。
後編では引き続き、男女共同参画局推進課課長の田平浩二氏と同課の道倉明子氏に、同サイトの使われ方や今後の展望について伺います。

一覧で公表することで、自主的な取組の促進を目指す狙いも

女性活躍推進法
Q:女性活躍の情報を公表していく時に、ウェブサイトという手段を採用したのはどうしてでしょうか。

田平:世の中のIT化に合わせて、近年は行政でもサイトを通じた情報共有という流れが進んでいます。従来のポスターやチラシ、冊子での広報ですと役所や公共の場でしか触れられませんが、インターネットであれば誰もがアクセスできますし、若い方にも身近であるということで、「見える化」サイトで公表しようということになっています。また、情報量や更新頻度も多いため、冊子などの印刷物だけに全てを収録していくのには限界があるという側面もあります。

ただ、サイト自体の認知度を上げていくことも大切なので、最近は就職活動中の学生の方などにもサイトの存在を知っていただけるよう、「職場選びで迷っている、そこのあなたへ!!!」と呼び掛けるチラシを制作して、大学や専門学校などの就職課や採用活動を行う企業への配布を進めています。

Q:実際、「女性活躍推進法『見える化』サイト」や「女性の活躍推進企業データベース」は、どのように使われているのでしょうか。

田平:それらには、そもそも事業主の取組状況や姿勢を職員・従業員に知らせる役割があります。また、対外的には、職場選びをしている方に情報提供をして、働きやすさの指標としていただくというのも、重要な使われ方です。そして、「見える化」することで取組を進めていることを対外的に示すことができることとなり、他の団体と比較して、遅れているのであれば取組を見直したり進めたりするためのきっかけになると思いますし、進んでいればさらなる取組へのモチベーションになるなど、それぞれの団体の自主的な取組を促す効果があると考えています。

もともと女性活躍推進法では、職場内の女性の活躍を推進する「行動計画」を作り、それに基づいて「取組」を進めることとし、その取組を行うに当たり、「数値目標」を定め、「進捗」を確認していくことになっています。ただ義務的にして進めるのではなく、各企業や団体に自主的に取り組んでもらいたいのが本音です。そのために他との比較によって進捗度合いを意識してもらうことが、全体としての女性活躍推進への取組の底上げにつながると考えています。

道倉:「見える化」サイトへの掲載業務を行っていますが、法令では、13項目のうち少なくとも1項目を選んで公表することとなっていますので、わずかな項目のみの公表に留まっているケースも少なくありません。ただ、学生や他団体など外部から見た時には、公表件数で女性活躍推進に取り組む姿勢が推し量れる部分もあるかと思われます。それもひとつの「見える化」サイトの活用法と言えるかもしれません。

ユニークな使われ方としては、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」の公表データから、東洋大学の人間価値研究会ダイバーシティ研究グループが各項目で計算式を用いるなどして、「女性活躍インデックス」という指標にし、法人ランキングを作成しています。 このような女性活躍情報の活用事例は「女性活躍推進法『見える化』サイト」においてもリンクを貼って紹介しています。

取組の好事例を取りまとめ、具体的な一歩のヒントを提供

Q:「見える化」サイトへの掲載業務をしていて何か感じることはありますか。

道倉:2016年4月に女性活躍推進法が完全施行されて丸2年が経ったわけですが、1年を経過した2017年度に施行状況調査として、都道府県や市町村など複数の自治体に足を運び、具体的な取組についてヒアリングを実施しました。都道府県など職員規模の大きな自治体では取組が進んでいるところが多く、こちらがなるほどと思わされるような工夫も多く見受けられました。一方で、市町村の場合は職員数も限られる中での業務ですので、担当者が兼任であったりもします。そうすると、思いはあっても実際の取組には結びついていなかったり、どう取組めばよいのか分からないといった声も聞かれました。

そこで、各自治体の参考にしていただけるように2017年度に取組の好事例集を作成しました。その好事例集は「女性活躍推進法『見える化』サイト」に掲載しており、それを通じて、広報に努める予定です。

計画の策定や取組を進めにくい市町村へも支援を強化し、域内企業への波及を

女性活躍推進法
Q:今後の「見える化」サイトの展開や情報提供支援についてお聞かせください。

道倉:2018年1月に、公表情報を見やすくするため一部拡充したところです。
国から地方公共団体まで約1900件もありますので、スクロールして見ていくのが大変という声もあり、新たに総括表の階層を増やし、どの団体がどの数値を公表しているのかを分かりやすくしました。ご覧になるモニターのサイズにもよりますが、13項目が横に並ぶと一覧しにくいところもありますので、随時改善を図りながら運営していきたいと思います。また、事例集への誘導も考えて、「見える化」サイトをより多くの方にご利用いただけるよう努めたいと考えています。

田平:女性活躍推進法では、事業主が自らの団体の取組内容等を定める行動計画のほかに、各自治体が自らの域内における施策内容等を推進計画として定めることとされています。推進計画の策定は努力義務とされており、都道府県や政令指定都市などでは、策定が進んでいるのですが、市町村レベルでは、専任担当者が少ないなどの問題もあって、まだまだこれからというところです。しかし、域内にある民間企業の実情を把握している自治体において、女性活躍の推進の必要性の普及促進を実施していただきたいのです。そのため、まだ推進計画が策定されていないような自治体向けに、まずはここから始めましょうといった推進計画策定支援マニュアルや取組内容を紹介する好事例集を先般作成しました。これから、推進計画策定支援マニュアルや好事例集を普及していきたいと考えています。

(プロフィール)
内閣府
男女共同参画局
推進課課長
田平浩二
1993年労働省(現・厚生労働省)に入省。
労働者派遣法、障害者雇用促進法、ワークライフバランスなどの施策に携わりました。
大分労働局勤務、長崎県庁への出向を経験し、地域の実情に触れる機会も得ました。
2017年7月より内閣府に出向して、現職。「歴代このポストは女性が務めてきましたが、男性では初めてです。私自身は子育てにあまり参加していませんが、だからこそ、今育児期にある男性職員には、家族との時間を大切にしてもらいたいと思っています」

内閣府
男女共同参画局
推進課
道倉明子
現在、愛知県庁職員ですが、2017年4月より行政実務研修員として、内閣府で女性活躍推進法に関する実務を担当しています。
各事業主の情報公表状況の確認やサイトへの掲載業務を行っています。「愛知県庁では、国際芸術祭推進室に直近までいるなど、全く畑違いの担当でしたが、内閣府で国の行政の実情をしっかり身につけ、時期は決まっていませんが、地元に持ち帰って還元したいと思っています」

女性活躍推進法「見える化」サイト
http://www.gender.go.jp/policy/suishin_law/

市町村推進計画策定支援マニュアル
http://www.gender.go.jp/policy/suishin_law/horitsu_kihon/pdf/shichousonsuishin_manual_honbun%20.pdf

取組の好事例集(女性の活躍加速のための取組好事例集)
http://www.gender.go.jp/policy/suishin_law/horitsu_kihon/pdf/katsuyaku_torikumi_honbun.pdf

女性の活躍推進企業データベース
http://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/

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