【前編】男性育児休業取得率21.4%達成!『男性育児休業取得率で政府目標を大きく超えた取り組みとは』〜レオパレス21〜

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最近、イクメンという言葉がよく聞かれるようになり、男性の育児への積極的な参加が進んでいます。政府もそれを後押しし、推進する施策を取っています。
今回、レオパレス21は、2020年の政府目標である13%の男性育児休暇取得率を、早々に達成。21.4%という高い取得率を実現しました。
その達成の理由と社内的な取り組みなどについて、ワークライフバランス推進室 国谷英吾次長(写真右)、弦本昌彦課長代理(写真左)に話を伺いました。

トップの決断が男性社員の育休取得を後押し

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Q:男性の育児休暇取得を推進する大きな力となったのは何でしょうか。

国谷:一昨年(2016年)11月に社長の指示で、男性の育休取得の取り組みを強化していく通達がありました。その理由としては、企業として社員の働く環境を整備して、働きやすい職場環境をつくること、さらに仕事と育児の両立ができる職場風土をつくることという基本の考え方がありました。当時、男性の育児休暇取得率は全産業平均で3%程度という現状がありましたが、今の社会ではダイバーシティ推進がトレンドとなっており、女性の活躍を進めて女性の労働力を活用するために、配偶者である男性の育休取得を進めないと、女性の労働力の活用に繋がらないと考えられていました。そのために、レオパレス21でも女性の活用を進めており、女性が働きやすい職場風土を醸成することも重要だと思われたからです。

こういったことを促進することで、優秀な人材の確保と企業価値の向上が図れます。この取り組みを男性社会で古い体質と思われている不動産住宅業界が取り組むことに、より意味があると思われました。

そのような背景があったところにトップからの通達があり、全社的に大きな動きが始まりました。

Q:いきなりそのような通達が出て、現場に混乱はなかったのでしょうか。

国谷:それは私たちも懸念していました。しかし、この通達が出る前、2014年に労働時間の縮減等を目的にしたワークライフバランス推進室が設立され、それぞれの職場で、長時間労働をできるだけ少なくするため、さまざまな取り組みを行ってきていました。

具体的には支社を含む全社で、勤務実態調査を行うとともに、年1回無記名での意識調査も実施。上司と部下のコミュニケーション実態やシステムの重複の有無など、調査を行う度に各部にフィードバックし、改善に取り組んでもらえるようにお願いしてきました。また「スリムワーク・イノベーション」という社内スローガンを掲げ、ワークライフバランスカードを全社員に配布したり、各部での働き方の指針をポスターにするなど啓発活動も行いました。こうしたことをすべてイントラネットにアップし、改善の状況も逐次全社員が見られるようにしました。

このような労働時間の縮減への取り組みがあり、効果が出ていたため、男性社員の育休取得を進めることに、大きな混乱はありませんでした。

育休取得を促すメールを本人と上司に送信

Q:育休取得を促進に向けて、具体的にどのような方法を取られましたか。

国谷:通達以降、配偶者に子どもが生まれたと会社に届出があった男性社員に向けて、統括部長名で育休促進メールを本人とその上司に送りました。それと同時に、取得した社員のロールモデルを示すことが重要なので、ちょうど当時は営業部の管理職であった弦本課長代理が3週間の育休を取った事例を取材して紹介しました。通常、比較的休暇が取りやすい管理部門とは違い、営業部でも取れるということを周知させることに意味があり、それが社内の啓発になりました。

弦本:営業の現場で、しかも管理職で今まで育休を取った前例はなかったので取得の際は勇気が要りました。しかし、会社から育休取得促進メールが届いたこともあり、会社としても勧めてくれていると思えたため、ちょうど子どもが生まれて1ヵ月位の時期に育休を取りました。取得を相談した際に上司の理解もありましたので、安心して休むことができました。私の記事が紹介された後には、同じような男性社員から問い合わせもたくさんありました。

Q:育児休暇取得推進の「ウェルカムベビー登録制度」とはどういうものでしょうか。

国谷:この制度は男性社員の育休取得をよりスムーズにするために、2017年9月に設けられた制度です。ちょうど弦本課長代理が異動してきてからです。

弦本:この制度を立案した経緯としては、現場の声を聞いて様々な課題を解決するために行った、イクメン・イクボス座談会を東京と大阪にて開催し、その中から出た意見を参考とさせていただきました。

具体的には、これまで社員に子どもが生まれた場合は役所の手続きが完了した時点でないと会社が知り得なかったのですが、それを役所手続き前の妊娠したタイミングの早い段階で「ウェルカムベビー登録」を行っていただくことで、会社から育休に関しての情報収集ができるようになり、早い段階で上司と育休取得時期の相談もできるようになるなど、さらに育児休暇が取りやすくなる環境構築を目指しました。

男性育休取得は現場の対応で柔軟に

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Q:制度の充実後、男性社員の育休取得の実態はいかがでしょう。

国谷:このように高い育休取得率の理由は、何よりも会社が全面的に後押ししたのが大きかったですね。経営陣からの通達がなければ、これだけ進まなかったでしょう。ただ、やはり社員によっては、休んだ場合の評価など心配する向きもありました。

基本的に育休取得の日数は1年間で、時期は上司と相談してということになりますが、やはり取得時期は出産直後が多いです。最長で休暇を取った人は184日ですね。また想定外だったのは、管理部門よりも営業部門社員の方が取得割合が多かったことです。通達以降、取得した社員は62名で、そのうち39名の62.9%が営業部門の社員でした。

Q:男性の育休取得を進めて何か問題点がありましたか。

弦本:支店によっては人員不足のところもあり、なかなか希望しても育休が取れないケースもあります。そういう不公平の是正が現在、検討課題になっています。業務属人化の改善や人員配置の見直し、会社全体のさらなる意識改革と風土醸成など、今後積極的に取組んでいかなければなりません。

国谷:またどういう風にサポートするかの体制の構築やガイドライン、業務の引き継ぎマニュアルの整備など、喫緊につくらねばならないと思っています。

Q:逆に良かったのはどんな点でしょうか。

弦本:女性の活躍推進が会社としても進められていますが、女性社員に意見を聞くと、「自分の上司が育休取得することで、会社も変わってきているのだと実感でき、非常に安心感が持てた。自分が今後、出産する時には相談がしやすそうだ」とも言っていました。

国谷:それから採用ブランドの向上にも繋がっています。採用課スタッフに聞いたところ、女性の就職希望者からは『プラチナくるみんマーク』と併せて、かなり好印象を持たれているようです。

弦本:早い段階で上司が部下の育休取得希望を前もって聞けるので、柔軟な対応ができます。直近ではなく、早めに相談できるのが良いですね。

国谷:中長期的に見込んでいるのは、男性社員が育児に参加することで、女性社員の育児への理解が促進されることでしょう。育児の大変さが分かっているイクボスが増えていくことで、女性も働きやすく、活躍できる企業になれることを期待しています。

(プロフィール)
株式会社レオパレス21
ワークライフバランス推進室
次長
国谷英吾

1996年入社。2014年1月にワークライフバランス推進室を立ち上げ、その後は現職に。趣味は野球観戦で、セ・リーグ派。バイクでツーリング(こけないように)。

株式会社レオパレス21
ワークライフバランス推進室
課長代理
弦本昌彦

2005年入社。請負営業として入社後、賃貸営業店長を経て、ワークライフバランス推進室へ。趣味はゴルフで、好きなクラブは「サンドウェッジ」、今後の課題は「ダフリ」と「トップ」が出てしまうスイングの矯正。

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