IoTで実現する未来の「モノがつながる」スマートハウスとは

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携帯電話はスマートフォンに取って代わられ、自動車にはカーナビ搭載が当たり前になるなど、従来のデバイスがIoT技術により高度な進化を遂げています。そして、それは今や住宅にも同様のことが言えます。

住宅の断熱性・気密性を高めて消費エネルギーを少なくできるように設計された省エネ住宅が注目されて久しいですが、次世代の省エネ住宅として話題になっているのがスマートハウスです。今回は、暮らす人間が特に手を掛けずとも住宅が自動的に消費エネルギーの効率化を図ってくれる最新の住宅、スマートハウスについて紹介します。

スマートハウスとは

スマートハウスとは、IoT技術を利用して住宅内のエネルギーの管理を行い、エネルギー消費を最適化する住宅を指します。
現代の住宅の中では様々な家電が使われており、それらはそれぞれがエネルギーを消費しています。例えばエアコンは省エネにおいて注目されることが多い家電ですが、こまめに電源を切るのはかえって消費エネルギーを増やすことになるなど、人間の手で完全な省エネを実現することは非常に難しくなっています。
しかし、IoT技術が使われているスマートハウスであれば、住宅内の消費エネルギーを自動的に一括で管理・制御してくれるため、エネルギー面で最大の効率を実現することができます。

モノをつなげるIoT

スマートハウスを語る上でIoTは欠かすことができません。IoT(=Internet of Things:モノのインターネット)とは、従来はパソコンや携帯電話などのIT機器のみが接続していたインターネットに、それ以外の様々な機器や家電にもつなげて遠隔管理できるようにしたものです。
例えばデジタルカメラには既にネット接続機能が搭載されたモデルが登場しており、撮影した写真をインターネット回線を利用してリアルタイムにパソコンに取り込むことができます。また、オーディオ機器にネット接続機能が搭載されると、オーディオ機器そのものがインターネットから楽曲をダウンロードすることができます。

昨今、IoTの分野における技術革新はとどまることを知らず、道路上の自動車の流れを最適化したり、農業作業でハウス栽培の水やりや肥料やりを最適化することにも使われています。
ハウス内の土壌の状態に応じた水やりの最適なタイミングというものは、従来は人間の手で細かく土壌状態のチェックを行うことで実現されてきました。しかし、IoTを利用して土壌の状態をチェックする機器と水やり機器をつなげると、人間の手を介さずとも最適な水やりを実現することができるのです。

このようにIoTは人々の生活をより便利に、効率的に行うために活用されており、さらなる技術革新のためにも利用されます。IoTとは現代における技術革新を象徴するキーワードなのです。

スマートハウスを支える3つの柱

スマートハウス
スマートハウスを構成する要素には以下の3つがあります。

・創エネ機器
創エネ機器とはエネルギーを生み出す機器を指します。スマートハウスは基本的に自家発電したエネルギーを利用して快適な住宅を実現します。したがって創エネ機器はスマートハウスにとって必要不可欠なものです。
スマートハウスにおける最も一般的な創エネ機器は太陽光発電です。また、都市ガスから水素を取り出し、それを利用してエネルギーを生み出すエネファームが利用される場合もあります。これらの創エネ機器を利用して自家発電を行うと、送電時のエネルギーロスがなくなり、エネルギーの効率化を図ることができるのです。

・家庭用蓄電池
スマートハウスに太陽光発電が搭載されていたとしても、家電を使用する際にいちいち発電していたのでは十分なエネルギーを利用できないおそれがあります。そのためスマートハウスには太陽光発電やエネファームによって発電したエネルギーを溜めておくシステムが必要になります。それが家庭用蓄電池です。
よく利用されるのがリチウムイオン電池で、電気自動車にも使われているように高圧で大きな電流を起こすことができ、充電で再利用が可能なところに特徴があります。そのため住宅などのような大きなエネルギーを消費する場にも、リチウムイオン電池であれば十分な量のエネルギーを溜めることができるのです。

・HEMS
HEMS(=Home Energy Management System)とは、エネルギーの管理をするシステムのことを指します。そして、このHEMSこそがスマートハウスをスマートハウスたらしめる要素となります。
HEMSを搭載することにより、私たちは家庭内のエネルギー使用量、発電量、家庭用蓄電池の電池残量などをリアルタイムに知ることができるようになります。つまり、エネルギー面で無駄が発生している場所が可視化されるのです。
また、HEMSでは家庭内で使われる家電や機器の自動制御が可能になります。事前に限界使用電力量を設定しておくと、家庭内の使用電力がそれに達した場合に自動的に使用電力を下げたり、使用頻度の低い家電や機器の電源を自動的に切ることができます。HEMSがあるからこそ、スマートハウスは自律的にエネルギーを効率化することができるのです。

スマートハウスのメリットとデメリット

スマートハウス
ここではスマートハウスのメリットとデメリットについて紹介します。

・メリット
スマートハウスのメリットとしては消費エネルギーを節約することができるため、環境に優しい、毎月の電気料金を抑えることができるといったポイントがまず挙げられます。またIoTを利用することで、外出先から家に着く前にスマートフォンからの操作でご飯を炊くことができたり、お風呂を沸かすことができるようになります。そのため家事に掛かる時間的なコストを削減するメリットもあります。

スマートフォンの操作で自宅の鍵を開けたり、ウェブカメラを利用して自宅内の子どもやお年寄りの様子をチェックすることもできます。セキュリティ面もスマートフォンとスマートハウスで完結させることができるため、金銭的なコストでも一定の恩恵があります。

さらに創エネ機器を利用してエネルギーを生み出し、家庭用蓄電池にそれを溜めておくことで、災害時においても家電や電気機器を利用することが可能になります。このようにスマートハウスはセキュリティ面、コスト面において様々なメリットが存在する住宅なのです。

・デメリット
一方で、スマートハウスについてはエネルギー関連設備が高額である、どの程度のコスト削減効果があるかが不透明である、といったデメリットがあります。また、スマートハウス内でIoTを通して連携することができる家電や機器は現時点では未だ数が少なく、機種の選択肢の幅が狭くなることもデメリットのひとつと言えるでしょう。

このようにスマートハウスは最新の住宅であるがゆえに、まだ価格が高く、利用者も少なくて使用感を知ることができないのが実情です。これらの点については、今後の市場の成熟により徐々に解消されていくと予想されます。

これから大注目のスマートハウス

以上のように、IoTを利用したスマートハウスは今後大きな注目を集めるでしょう。今まで見えていなかったデータを可視化しエネルギーの効率化を図ることができる点はもちろん、スマートフォンを利用しての家電や機器の遠隔操作により毎日の家事の時間を短縮することも可能となります。

未だ市場が成熟していないスマートハウスではありますが、その便利さは今までの住宅とは一線を画するものです。スマートハウスの今後から目を離すことができません。

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