業務の効率化に向けて。帳票類の電子化とテレワークの取り組みについて考える

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帳票類電子化
オフィスでデータを管理する帳票類を電子化し、紙を一掃する企業が徐々に増えています。紙と電子データ、どちらも一長一短がありますので、興味はあっても電子データ化に踏み出せず、まだ紙の帳票を使い続けている企業も多いと思います。

今回は帳票類の電子化についてのメリットとデメリットを検証しながら、業務を合理化するためにはどうしたら良いのか、そして作業の効率化を目指す上で知っておきたい「テレワーク」という働き方についても考えてみたいと思います。

帳票電子化のメリットとデメリット

帳票類電子化
紙の帳票管理から電子化による帳票の管理に移行すると、紙では得られない様々なメリットがあります。例えば、以下のようなものです。

・帳票類電子化のメリット
(1) 量が多くてもかさばらず保管にスペースを取らないので、保管コストが掛からない。
(2) 文字のみならず、画像・映像・音声など多様なデータを保存できる。
(3) 編集・加工が容易。
(4) 素早い検索が可能で、多様な検索に対応することができる。
(5) コピーが容易で、同一性保持に優れて劣化が少ない。
(6) 長期保存において劣化が少ない。
(7) オンライン上でのデ−タのやり取りが可能で、輸送コストが掛からずスピーディである。
(8) 多様なセキュリティ対策で情報漏えいを防ぐことができる。
(9) 紙を使わないことによって、環境に優しい。

一方、帳票電子化によるデメリットもあります。

・帳票類電子化のデメリット
(1) 事故や災害などに弱く、データが脆弱で破損や破壊が生じやすい。
(2) システムやネットワーク、デバイスなどの影響を受ける。
(3) データ化に向かない書類がある。
(4) ITに不慣れな人は使いにくい。
(5) 上書きができるため、改ざんが容易になる。

現状では電子化のデメリットもありますが、技術革新で解決されつつある問題が多く、やがて帳票の電子化によるメリットが大きくなり、紙の帳票よりも使い勝手が良くなるのは明らかでしょう。

また、電子データの活用法次第では、様々な優位性があります。例えば、顧客の問い合わせに迅速に回答でき、顧客の満足度の向上を図ることが期待できます。あるいは、データを編集したり加工したりしやすいことから、製品企画や営業政策などの経営判断に迅速に対応できるという利点もあります。電子化の流れは単にコスト削減のためだけではなく、企業競争力の強化としても必要とされるべきものなのです。

政府も後押しする文書の電子化

政府は紙の帳票から電子化データへの移行を支援し、様々な法整備を行っています。

「電子帳簿保存法」は、経済界などの要望を受けて、1998年7月に制定された国税関係帳簿書類の電子データによる保存を認めた法律です(2005年3月改正)。電子データの保存方法については、初めから電子データとして保存する「電磁的記録(CD・DVDなどの記録メディアやサーバなど)による保存」「マイクロフィルムによる保存」の2種類と、紙の書類をスキャナで電子化して保存する「スキャナ保存」を定めています。

また、文書やデータの電子化を推し進めるため、2005年4月1日に「e-文書法」が制定されました。「e-文書法」とは、他の法律で紙による原本保存が義務づけられている文書や帳票の電子保存を容認する法律です。具体的には医療現場で使われるカルテや処方箋、会社関係書類では稟議書(りんぎしょ)などの決裁文書を電子化し、ハードディスクや記録メディアで保存することが可能になりました。

政府としては電子化への移行を単なるコスト削減のためだけではなく、紙の帳票を扱うことのデメリットが企業競争力の削ぐ問題と捉えています。作業効率を向上させ働き方改革につながるよう、帳票類の電子化へ向けて積極的な政策を打ち出しているのが現在の状況です。

「テレワーク」による多様な働き方

帳票類電子化
帳票類の電子化と同様に、働き方の効率を考える上で注目されているのが、ワークライフバランスです。少子高齢社会を迎えている日本において、女性の活躍や多様な働き方は避けては通れないテーマです。

その中に「テレワーク」という働き方があります。これは1970年代に提唱され、パソコンの普及と女性の社会進出を背景に1980年代から本格的に議論されるようになった働き方のことで、従来のように決まった時間に会社に行って仕事をするのではなく、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことを指します。

「テレワーク」は、就業のスタイルによって「雇用型」と「自営型」に分かれます。前者は会社と雇用関係にある形で、働く場所によって、自宅利用型(在宅勤務)、モバイルワーク、施設利用型(サテライトオフィス、テレワークセンター勤務など)の3つに分けられます。後者は、会社とは雇用関係になく、仕事ごとに契約を結んで仕事を請け負う自営業の形です。

「テレワーク」の利点には、決まった時間の会社勤務から自由になるため、通勤ラッシュのストレスから解放され無駄な時間を有効に利用できることがあります。これにより、子どものいる家庭の働き手が育児をしながら働くのに便利であるとか、通勤するのが困難な体に障害を持つ方々にも働く機会が増え、政府が掲げる「一億総活躍社会」を実現しやすくなります。また、どこにいても仕事ができる環境は、労働力の都市集中を緩和させ、地方の活性化にもつながります。

政府もこの働き方を促進しており、2013年6月には「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定されています。その工程表において「テレワーク導入企業数3倍(2012年度比)」「雇用型在宅型テレワーカー数10%以上」などの政府目標が掲げられ、総務省がその旗振り役として様々な取り組みを実施しているところです。

日本の労働生産性は先進7ヵ国中最下位の状態がずっと続いており、政府が働き方改革に躍起になっているのも当然の状況です。企業も過去の慣習にとらわれず、帳票類の電子化やテレワークの導入など、できるところから作業の効率化・生産性の向上を目指していく必要があると言えるでしょう。

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