【後編】楽天LIFULL STAY、レオパレス21初となる民泊物件の運用代行を開始 『民泊運用のノウハウを、空き家など社会課題の解決にも活かしていく』

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レオパレス21では、楽天グループの民泊事業会社、楽天LIFULL STAYの運用代行サービスを利用して、東京都大田区にある自社物件にて「特区民泊」におけるトライアル運用をスタートさせています。

後編では引き続き、民泊事業を担当しているレオパレス21コーポレート業務推進第2部の外園真一郎部長(写真左)と、コーポレート業務推進第1部IoT課の村上史隆次長(写真右)に、民泊というサービスを同社の事業においてどのように活用していけるのかといった可能性について伺います。

年間営業日数に制限のない特区民泊で、収益アップを目指せるか検証

Q:民泊について、事業としての見込みはいかがでしょうか。

外園:まだ運用が始まったばかりなので明確には分かりませんが、今回はあくまで指標とすべきデータを取ったり、民泊の管理・運用ノウハウを取得することを目標としています。
楽天LIFULL STAY社の協力をいただきながら収益を目指すことは、最初から考えてはいないのです。例えば、当社のワンルーム物件であれば特区民泊の規定にある1室25平米に足りないことから、2室をリノベーションすることが必要でしたし、初回のトライアル物件で言えば、1室は賃貸として空室でしたが、もう1室は他の当社物件に移っていただきわざわざ空けてもらうという調整が必要でした。そもそも東京都大田区は賃貸の人気エリアですので、空室を探すのは難しいものです。そうした地域で民泊に転用できる物件を探すこと自体も、簡単ではないという事情もあります。

村上:2018年6月から民泊新法が施行され、特区以外でも民泊事業が可能にはなるのですが、年間営業日数が180日以内という制限があります。また、自治体によっては条例でさらに日数の引き下げもありますので、そうした営業日数で採算に合わせるのはなかなか難しいと考えられます。ですから、レオパレス21としては、民泊をやるならば特区で行うのが大前提となるでしょう。

Q:採算ベースというのは、どのくらいの稼働率が必要になりますか。

外園:いま現実的に予約サイトなどでの告知が行き届くようになれば、7割程度はいくと予想はしています。ただし、これは採算ベースということではありません。事業として見るならば、民泊よりは賃貸にしておくほうが収益は得やすいです。賃貸よりも収益を望むのであれば、8割くらいの稼動が必要になるのではないでしょうか。また、管理・運用を楽天LIFULL STAY社にお願いすることで手数料も発生しますので、事業性を考えればやはり、当社で管理・運用まで行うようにしていくほうが良いかもしれません。

社内を横断してノウハウを共有し、現在事業に民泊の選択肢を加えていく

民泊運用代行
Q:今後は、事業をどのように進めていく予定ですか。

外園:特区ということで、まずは大田区内で同じように当社物件の中で転用できるものがあれば、民泊物件をもう何室かつくっていくことになるかと思います。インバウンド向けには羽田空港からのアクセスが良好であれば良いですし、国内向けでも新幹線のある品川駅から便利だと良いですね。特にインバウンドの場合は日本人のような土地勘はないので、どこかの駅から徒歩圏であれば通用すると思われますから、場所は広く考えられるでしょう。

村上:後は、宿泊された方のレビューや属性を分析していければと思います。2018年6月以降に、楽天LIFULL STAY独自の民泊予約サイトが立ち上がれば、そちらからもまた詳しい属性のレポートなどがいただけるかもしれません。インバウンドに対して「楽天」ブランドがどの程度浸透していくかは今後を見守っていきたいのですが、大きく注力されることでしょうから期待したいですね。

Q:将来的には、自社での管理・運用を目指すわけですね。

外園:そうなるかと思います。手間は掛かりますが、賃貸の管理部門のサービスを活用していったり、トライアル物件には仕様が合わなかったので付けていませんが、当社オリジナルのスマートロックもあります。IoT関連機器も最近の物件には標準装備されていますから、そうしたもので他社の民泊物件に引けを取らない、差別化が可能なものを提供できると思います。今行っている民泊への取り組みも、社内を横断するプロジェクトとして各部門が参加して、ノウハウの蓄積や情報共有を行っています。

村上:集客についても、社内の各部門で知恵を出し合えるでしょう。外部の民泊予約サイトのほかにも、例えば当社の札幌・仙台・名古屋・博多で展開しているホテルレオパレスと共同で広報し、予約を受けていくなどもひとつの方法です。

外園:現状のインバウンドは中国からの方が7〜8割を占めますが、レオパレス21は現地でも支店展開しておりますので、そちらからのアプローチも考えられるかもしれません。また、国内向けには、当社物件を社員寮としてご利用の企業などへご案内して、出張の際に使っていただくなどですね。教育機関ともお付き合いがありますし、そうした当社ならではのネットワークを介して広報していけば、2泊から使っていただける民泊のマーケットを独自に広げていけるかもしれません。

空き家など社会課題の解決策として、民泊運用の可能性を探る

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Q:賃貸集合住宅のオーナー様へも、民泊のご提案をされるのでしょうか。

外園:当社での集客・管理・運営が確立すれば、可能性は考えられるでしょう。
ただ、オーナー様にとっては20年30年といった長いスパンで運用されるものですから、慎重に考えていかなければなりません。あるとすれば特区の、東京都大田区や大阪市、沖縄といった場所にご所有の物件になるでしょう。
また、オーナー様の中で、他社物件をお持ちであったり、今お住まいのご自宅が将来的に継がれるご家族もなく空き家になってしまう場合があれば、あるいは民泊で運用することで資産形成のお手伝いができるかもしれません。そうしたご提案も視野に入れることができればと思います。

村上:現在もそうしたオーナー様のニーズに合わせて、プロパティーマネジメント(PM)部門があります。当社物件以外の、駐車場などをお預かりしているケースがあるので、そのメニューのひとつとして民泊があっても良いのかもしれません。空き家の管理も現在お引き受けしていますが、それも民泊の形で運用するのが効率良いとなれば、有力な選択肢になり得るでしょう。

レオパレス21が民泊を行うに当たっては、こうした空き家などの社会課題の解決に貢献できるかもたいへん重要です。検証する中で、単に収益を目指すだけでなく、課題解決のソリューションになり得るかを見極めていきたいですね。

(プロフィール)
株式会社レオパレス21
コーポレート業務推進統括部
コーポレート業務推進第2部
部長
外園 真一郎

株式会社レオパレス21
コーポレート業務推進統括部
コーポレート業務推進第1部 IoT課
次長
村上 史隆

レオパレス21 ニュースリリース
http://www.leopalace21.co.jp/news/2017/1220_2272.html

楽天LIFULL STAYの民泊・宿泊運用代行
https://www.rakuten-lifull-stay.co.jp/daiko.html

合法民泊予約サイト Vacation STAY
https://vacation-stay.jp/

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