「無意識のバイアス」が差別に!? フェイスブックが無料提供するダイバーシティ研修

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仕事の評価をする時、あなたは仕事の成果を正確に見て正当な評価をしていると言えるでしょうか?
客観的に公正な評価をしているつもりであっても、「無意識のバイアス」によって、例えば、性別に影響された偏った評価になっているかもしれません。
「無意識のバイアス」とは何か解説していくとともに、バイアスを認めることで正しい評価を行うことの重要性やフェイスブックのダイバーシティ研修について紹介します。

仕事における「無意識のバイアス」とは?

仕事は本来客観的に評価されるべきですが、自分では気づかない内に偏った視点からの評価をしていることがあります。これは、人間は意識して処理することよりも、無意識で処理することのほうが多いことによるものです。無意識の内に偏った判断をしてしまうことを「無意識のバイアス(偏見)」と言います。例えば、人種や宗教、性別・年齢・体格などの多様性を尊重し、差別をしてはいけないと分かっていても、潜在意識が影響して無意識の内に偏った評価をしているかもしれません。

例えば、会議で女性が強く意見を主張すると、「自我が強い」と感じる人は、「女性は控えめであるべき」という思い込みによるものかもしれないのです。男性が同様の発言をした場合には「自我が強い」と思うのではなく、「熱意を持っている」と感じるのであれば、性別による「無意識のバイアス」と言えるでしょう。

このほかに、「昇進を望む女性は少ない」、「子どもがいるので出張を伴う部署はかわいそう」、「来客時に男性がお茶出しをするのはおかしい」といった考え方も、「無意識のバイアス」の一例です。女性の中には昇進という選択肢があることを考えたことがない人もいますし、男性で昇進を望まない人もいます。子どもがいる女性で、出張ができるような態勢を整えている人もいます。また、女性がお茶出しをするべきというのは、固定的な価値観によるものです。

「無意識のバイアス」を認めることで客観的な判断が可能に

自分は客観的と思っている人ほど、実際には「無意識のバイアス」を持っているとも言われています。そのため、むしろ「無意識のバイアス」を自覚して認めることで、自己の判断を修正して、客観性のある評価ができるようになるのです。

昨今では、多様な人材が活躍するダイバーシティを推進する企業が増えています。しかし、「無意識のバイアス」によって公正な判断ができない風土があると、企業の成長の妨げになりかねません。「無意識のバイアス」による潜在的なリスクを取り除くため、ダイバーシティ研修を実施して、公正な評価を行う教育をする企業も見られるようになりました。

フェイスブックによるダイバーシティ研修とは

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「無意識のバイアス」をなくすことに積極的に取り組んでいる企業として、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するグローバル企業、フェイスブック(Facebook)が挙げられます。
フェイスブックは世界で21億人もの人がアカウントを作成して使用しているサービスです。フェイスブックでは、国籍や宗教、性別などを問わず、多様な人材を登用して運営を行っています。
「無意識のバイアス」の存在を認めた上でバイアスを排除し、多様な人材の意見を公平な判断で取り入れることによって、能力を最大限に引き出すことが期待できるのです。

フェイスブックでは、「Managing Unconscious Bias」として、「無意識のバイアス」に対する気づきを与えるための研修を実施しています。講師による研修のほかに、e-learningによる研修プログラムも用意され、他社にも無料提供しているのが大きな特徴です。

フェイスブックの「Managing Unconscious Bias」のホームページでは、4つのバイアスが挙げられています。
ひとつめは「パフォーマンス・バイアス」で、支配的なグループである男性や白人が貢献していると見なされるのに対して、女性や有色人種は実績のみで判断されるというバイアスです。
2つめの「パフォーマンス・アトリビューション・バイアス」は、このような無意識の偏見から、有能だから成功したと見られる人もいれば、たまたまラッキーだったと認識される人もいるというものです。
3つめの「コンピタンス/ライカビリティ・トレードオフ・バイアス」は、成功した男性は好まれるのに対して、成功した女性は嫌われるというバイアスになります。
4つめ「マターナル・バイアス」は、母親というだけで持たれるバイアスです。

フェイスブックの研修は、こうした「無意識のバイアス」が自分の中にも存在することを自覚し、バイアスを指摘し合えるチームや企業となることを目的としています。

ダイバーシティの推進で、国籍や宗教、性別などによる差別意識をなくす動きが高まっています。しかし、無意識の内に公正な判断をしていないかもしれないという可能性に気づくことが大切です。
今後、グローバル化が進み、ますます世の中が多様化していくことで、客観的な判断をしていくことがより一層求められていくでしょう。

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