ロボットが受付!? 進化する自治体の順番待ちシステム

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役所に足を運んで証明書類などの交付を受けたり、手続きを行ったりする時、待ち時間はどのくらいか気になりますよね。
ある自治体では、ヒト型ロボットと連携した音声付受付順番表示システムが導入され、来所した利用者の利便性が向上しています。

今回は、ヒト型ロボットとの連携で実現した音声付受付順番表示システムの機能を紹介するとともに、ロボットを受付に導入するメリットや今後の展望について考えていきます。

「ヒト型ロボットと連携した音声付受付順番表示システム」でできること

「待ち人数はあと3人です」??これは、ある自治体の役所で導入された、ヒト型ロボットと連携した音声付受付順番表示システムによる音声です。タブレットと受付番号の発券機・大型ディスプレイで構成される電子機器メーカーA社の受付順番表示システムに、ヒト型ロボットが付加された構成になっています。

具体的な利用の流れを見ていくと、まず、タブレットの画面に表示されている「戸籍」や「印鑑証明」・「市民税」などの項目から、用事のある項目を選んでタッチすると、発券機から受付番号が発券されます。項目ごとに待っている人数や時間が表示されているため、どの程度の待ち時間が掛かるのか、把握することが可能です。複数の項目に用がある場合は、まとめて選択することもできます。通常、複数の際は担当窓口ごとに並ぶ必要がありますが、このシステムでは受付を1度に済ませられ、最後尾に並び直していくよりも、優先された順番になります。用事のある項目は、ヒト型ロボットのタブレットでも選択が可能です。

そして、役所の窓口の担当者がスマートフォンで「呼び出し」ボタンを押すと、次の順番の利用者の番号が自動音声で呼び出され、大型ディスプレイにも表示される仕組みです。呼び出した番号の利用者が窓口に来ると、担当者は「完了」のボタンを押します。

また、あとどのくらいで呼ばれるのかを知りたい時は、ヒト型ロボットのタブレットに受付番号を入力すると、冒頭で紹介したように音声による案内で待ち人数を知ることが可能です。さらに、呼び出した番号の利用者でまだ窓口に来ていない人がいないか、定期的に自動チェックを行い、再度呼び出しを行う機能も備わっています。

つまり、来所した利用者と役所の担当者双方の利便性を向上させるシステムとなっているのです。

受付にヒト型ロボットを活用するメリットは?

順番待ちシステム
自治体がヒト型ロボットと連携した音声付受付順番表示システムを導入する狙いはどのようなところにあるのか、そのメリットを通して見ていきます。

まず、受付業務の効率化、あるいは、受付スタッフの削減を図れることがメリットに挙げられます。例えば、待ち時間が長くなると「あと何番目?」と聞かれたり、トイレに行くなどで席を離れた人から「まだ呼ばれていないですか?」と確認されたりすることが少なくありません。システムを導入すれば、利用者自らが待ち人数を確認できるため、担当者は本来の業務に集中することができます。

さらに、ヒト型ロボットが利用者の質問を直接聞き取って回答すれば、施設案内を行うスタッフが不要になることも考えられます。人間が受付を行うと対応にバラツキが生じがちですが、むしろロボットによる対応で、違いのない均質サービスがメリットになると言えるかもしれません。

また、タブレットなどの端末が対応するのと異なり、ヒト型ロボットは対話感覚でコミュニケーションが取れることもメリットです。例えば、待ち時間が長引いている時に「大変お待たせして申し訳ございません」とヒト型ロボットに声を掛けられると、心が和んでイライラが緩和されるのではないでしょうか。また、ヒト型ロボットはカメラから感情を読み取って行動することが可能であり、設定によっては多言語で対応することやユーモアのある対応を行うこともできます。

受付業務でのロボットの活用は広まる?

昨今では、少子高齢化の影響などからサービス業界での人手不足が深刻化し、また、働き方改革により、生産性を向上させることが企業にとっては急務となっています。そこで、人材の確保やコスト削減の面からも、飲食業などでは受付業務へのロボット導入が必要とされていくと考えられます。ロボットの設置によるエンターテインメント性が新たな付加価値としてお店のアピールにもなるでしょう。

実際に、受付が無人で、チェックインなどのフロント業務をロボットが行うホテルでは、受付のほかコンシェルジュロボットや清掃ロボットも配置され、人員の削減によるコスト圧縮のメリットはもちろん、大きな話題にもなりました。今後、様々な施設の受付で当たり前のようにロボットが活躍する時代が来るのかもしれません。

待ち時間に対する不満は自治体の施設だけでなく、病院や飲食店でも抱える問題です。受付でのロボットを活用した順番待ちシステムは、待ち時間の不快感を緩和し、コスト削減や人材不足の解消にもつながるものとして、ますます広まっていくでしょう。

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