注目の「RPA」とは? ソフトウェアロボットによる働き方改革で新たな仕事が誕生

テクノロジー

関連キーワード
RPA
ソフトウェアロボットを使用する「RPA」は業務の効率化をもたらすため、働き方改革につながるとして注目されています。
「RPA」とは何か、また「RPA」で実現できることを解説した上で、これによって新たに誕生する仕事の例を挙げて紹介していきます。

「RPA」の運用による働き方改革

「RPA(Robotic Process Automation)」は、PC上で複数のアプリケーションを連動させることで、これまで人の手で行われていた事務作業を自動化するシステムです。WindowsなどのOS環境に「業務自動化ソフトウェアロボット」をインストールすることで、メール・ブラウザ・エクセルなど、異なるアプリケーション間でも作業を遂行することができます。

業務自動化システムとしては、先に「RBA(Run Book Automation)」と呼ばれるものがリリースされていました。これはIT系のエンジニアが業務を自動化するためのもので、「RPA」はこの「RBA」を一般人向けに改良したシステムと言えます。両システムの大きな違いは、特殊な知識を持たずともワンクリックで操作できる点にあります。「ロボット(仮想知的労働者)」が指示を受けて自動で業務を遂行するので、「RPA」は「RBA」よりも操作がシンプルです。

例えば、膨大な顧客データから必要項目を入力した後、電子メールで報告を行うケースについて考えてみましょう。これらを全て手作業で行うと、時間が掛かる上、入力ミスの可能性も少なくありません。ところが「RPA」を運用すれば、このフローの全てを正確に自動処理できるため、業務効率が飛躍的に向上するのです。

近年「働き方改革」というワードをよく耳にします。政府が推進するこの改革は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働き方のニーズの多様化」といった、日本が抱える問題を解決するためのものです。

「働き方改革」を進める上で弊害となっているのは「残業」「賃金」「雇用形態」などが挙げられるでしょう。これらをさらに細かく見ていくと「人手不足」「業績の伸び悩み」に辿り着きます。

「ソフトウェアロボット」に事務作業を任せれば、作業効率と正確性が向上し、生産性の高い業務に人員を充てることが可能となります。ゆえに、現在あらゆる業界でRPAの仕組みが導入され始めているのです。

不動産業界で見る「ソフトウェアロボット」運用の事例

RPA
不動産は非常に事務作業の多い業種です。書類作成はもちろん、「顧客情報」「物件情報」「WEBサイト」など管理する項目が多いため、勤務時間の多くを事務処理に割いているのが現状です。そこで、実際に「ソフトウェアロボット」を運用して、「働き方改革」を進めている企業の事例を紹介したいと思います。

最初に、共通のツールを業務に運用しているA社とB社を紹介しましょう。この2社が採用している「ソフトウェアロボット」は「顧客管理」「物件管理」「契約管理」など、あらかじめ不動産業に特化した機能が盛り込まれており、専門性の高さが秀逸です。

家賃保証会社のA社は、社内システムから毎月の請求対象者リストを処理するために「ソフトウェアロボット」を運用しています。集金代行会社ごとに仕分けを行い、それぞれのフォーマットのデータを作成する作業を自動化します。これにより、一部の社員しか知らなかった業務を、「RPA」によって分担化することで、局所的な負担を軽減することに成功し、さらに属人化リスクや業務停止リスクを回避することにもつながりました。

売買仲介会社のB社では、毎日蓄積される物件情報の処理に「ソフトウェアロボット」を採用しています。「新着情報」なのか「価格変更情報」なのかを自動的に判断させ、常に最新の物件情報の管理を行っています。「RPA」が24時間稼働するため、社員が出社する頃には作業が完了しており、生産性の高い業務に時間を割けるようになりました。

次に紹介するC社(住宅分譲会社)は、先の2社に比べて規模が大きな企業なので、汎用性に優れた「ソフトウェアロボット」を幾つかの業務に採用しています。不動産分野よりも、サービス業や金融業、IT系での実績が多いロボットですが、独自に手を加えることで上手に「RPA」を運用しています。C社の運用方法の中から、2つをご紹介しましょう。

1つ目は、テナントの新規契約情報を社内基幹システムに入力し、テナント契約書を作成する業務です。このフローには幾つかの工程がありますが、複数のツールを併用することで自動化しています。「RPA」によって年間1万4000件もの契約申請の処理が可能になり、大幅な効率化に成功しました。

2つ目は、ファンドオーナー向けの月次レポートの作成業務です。特定のフォーマットで報告書を作成しますが、その一部に「ソフトウェアロボット」を運用しています。期間が限られている業務のため、従来なら20名体制で集中対応するところですが、「RPA」化によって大幅な人員削減につながりました。

システムエンジニアがより一層活躍する時代

「RBA」よりも汎用性が高く扱いやすい「RPA」ですが、現段階では万能のシステムとは言えません。なぜなら、判断するための材料はあくまでも人間が決定するからです。また、上手く機能しない場面やエラーが起きることも想定されるため、複数の人員がシステムを把握しておく必要があります。

運用事例として紹介したC社では、「ソフトウェアロボット」を導入してから、運用が軌道に乗るまで時間が掛かったと言います。これは「RPA」に備わっていない機能を独自に開発して組み込んだためです。社内基幹システムと連携させる際、このようにロボットに手を加えるケースもあるでしょう。

つまり「RPA」というシステムに対して、ある程度の知識を持った人材が必要になるのです。事実、C社はこれまでの経験を踏まえて、社内に「情報システム部門」の設置も計画されています。事務作業に人員を必要としない一方で、システム系統に強い人材は、さらに求められるようになるでしょう。

「ソフトウェアロボット」と「人間」が役割分担する「働き方」

「RPA」の仕組みが、「働き方改革」の推進に貢献することはご理解いただけたかと思います。「ロボットの導入により、仕事がなくなってしまうのでは?」と不安に思う方もいると思いますが、日本の就業状況は人手不足が大半です。「残業」や「業績の低迷」が起きているのは、この労働力の不足が最たる原因なのです。

「RPA」を積極的に導入し、「ソフトウェアロボット」と「人間」がそれぞれ担当する業務範囲を切り分けることができれば、日本の「働き方」も徐々に良い方向へ向かうことでしょう。

レオパレス21、業務の自動化・効率化を行うRPAソリューションの導入開始
https://www.leopalace21.co.jp/news/2018/0803_2568.html

その他のおすすめ記事

その他のテクノロジーの記事

キーワード一覧

 ページトップ