1都3県で若手に介護の「やりがい」を伝える取り組みとは? 超高齢社会の課題

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厚生労働省の推計によると、2025年度に介護人材が約34万人不足することが予測されています。
2017年12月の調査では、全産業の有効求人倍率1.52倍に対し、介護分野の求人倍率は4.22倍もの高倍率です。介護人材不足を解消すべく、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県は、独自の施策による若手の介護人材の確保に着手しました。
各自治体の取り組みを紹介します。

介護職に就く新卒生の奨学金返済を立て替える事業を開始

東京都は、若い世代を対象とした確保・育成・定着支援を充実させ、質の高い介護サービスを長期的に提供することを目的に、介護職に就く新卒生に対して奨学金の返済を立て替える事業を2018年度に開始しました。対象者ひとり当たり年間60万円、月5万円を上限として支給します。対象者ひとり当たりの補助対象期間は、補助対象となった月から連続する5年間を上限としています。対象となる奨学金は、「独立行政法人日本学生支援機構」「地方公共団体」「学校(奨学金手当支給対象者が修了又は卒業)」の3つです。

東京都の介護職員不足は深刻で、有効求人倍率が7.18倍となるなど、早急な人材確保が求められています。国は2019年4月に新たな在留資格「特定技能」の導入を予定しています。
2019年度から5年間に5〜6万人の外国人の受け入れを予定してはいるものの、その効果は未知数とも言われているようです。

県民を対象に「入門研修」の受講を推進

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神奈川県では今年度、介護職で働いたことがない人を対象に、「入門研修」の開講を予定しているそうです。介護の資格には、国家資格である「介護福祉士」、ある程度介護の基礎知識やスキルを担保した「介護職員初任者研修」、介護職員初任者研修の上位資格でサービス提供責任者として働くことができる「介護福祉士実務者研修」があります。「入門研修」には、一般県民に、簡易的なカリキュラムの受講で介護の基本を学び、関心を持ってもらうことで介護人材不足を解消する目的があるということです。

また、県地域福祉課によると、2019年1〜 3月にかけて小田原市や大和市など県内5ヵ所で開講を予定しているとのことで、県社会福祉協議会を通して1ヵ所につき20名程度が募集され、受講料は無料、若者だけでなく子育てが落ち着いた方や退職後の中高年の方など、時間的なゆとりがある方への参加も呼び掛けています。

小規模な社会福祉法人のグループ化で効率向上を図る

社会福祉法人の約9割が中小規模法人であると言われている今日、合理的な効率化や生産性の向上が求められています。埼玉県では、県内の小規模な社会福祉法人のグループ化が行われるなど、再編に向かう傾向が見られているようです。スケールメリットを活かした合同面接会や合同研修など採用面での効率化を実現するとともに、人材の交流や育成も期待されています。

また、県老人福祉施設協議会の委託事業として、新年度採用の合同説明会を開催するなど、同県高齢者福祉課の介護人材担当者は、「若い人のみならず、多くの県民から介護人材を募りたい」と希望しています。

SNSなど活用して若手の介護人材を確保

千葉県では、地域ごとの福祉人材確保対策に取り組む「福祉人材確保・定着地域推進協議会」から推薦のあった、県内介護事業所に勤務する20〜 30代の介護職員19名が知事からの委嘱を受け、「介護の未来案内人」として活動しています。将来の担い手である若者や、その保護者世代を対象に「介護に対するイメージアップ」や「就業促進」を図ることを目的に、現役の介護スタッフが学校などへおもむいて介護や福祉の仕事の魅力について語ったり、SNSで様々な情報を発信したりしているそうです。

県内の介護福祉士養成学校の定員充足率は50%を切っており、若者の介護職離れが顕著であるため、「介護の未来案内人」の活動は、介護や福祉関連の教育機関のみならず、それ以外の教育機関も対象としていることから、新たな人材の掘り起こしに期待が寄せられているとみられます。

より一層の介護人材確保が急務

2010年の時点で、日本は65歳以上の人口が全人口の21%を超える超高齢社会に突入しています。
国は「地域包括ケアシステム」を推進し、地域が一丸となって高齢者を支える政策を推進していますが、「地域の受け入れが整っていない」「介護離職を加速させる」などの問題が山積しています。本格的な高齢化社会の到来を背景に、レオパレス21は有料老人ホームあずみ苑をはじめ、さまざまな介護サービスを展開しています。ホスピタリティの意識が高い介護士が住み慣れた街で暮らす高齢者の生活を支えることで、地域の雇用を担う役割も果たしています。1都3県でも独自施策を展開していますが、今後、介護人材が足りなくなることは確実ですから、より一層の人材確保施策が急務と言えます。

レオパレス21の有料老人ホーム−あずみ苑
https://www.azumien.jp/

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