【前編】東京都が働き方改革を推進! 「ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019」とは? 『もっと柔軟に、効率よく。そして、ひとりひとりの働き方へ〜東京都産業労働局〜』

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ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019
2019年2月7日に東京国際フォーラムで「ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019」が開催されました。今年で11回目を迎えた、東京都の長い取組です。
その目的や背景、反響などを東京都産業労働局 雇用就業部 労働環境課の猪口純子課長にお聞きします。

人生や生活が、仕事よりも先にある「ライフ・ワーク・バランス」

ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019
Q:「ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019」について、教えてください。

A:「ライフ・ワーク・バランス」の実現に向けて取り組む企業を応援し、働きやすい職場づくりを推進するため、「ライフ・ワーク・バランス」に関する「いま」が分かるイベントとして、東京都で2008年より、毎年2月に開催しています。名称については、当初は「フェスタ」と銘打っていましたが、2018年度より「EXPO」としています。近年、「ライフ・ワーク・バランス」と言っても、ある人にとっては働き方改革であったり、またある人にとっては育児と仕事の両立であったりと、課題やニーズが多様化しています。そのため、今回「効率よくはたらく」「柔軟にはたらく」「それぞれにはたらく」の3つのテーマを切り口に、総合的な情報発信の場として開催するため、「EXPO」という名称にリニューアルしました。

また、従来は「ワーク・ライフ・バランス」と言っていましたが、小池百合子知事が就任し、「誰もが人生・生活をもっと大切に考えるべき」という考えを表明したことを受け、東京都では「ライフ」を前に出した、「ライフ・ワーク・バランス」という呼称に統一をしています。

Q:今回のイベントの内容は、どのようなものだったのでしょうか。

A:具体的には、働き方改革に先駆的に取り組む企業の代表者による基調講演、それから働き方改革や育児・介護など家庭と仕事の両立、女性活躍に関する著名人によるパネルディスカッションやミニセミナーなどを行いました。さらに、新企画として会場内に「働き方改革エリア」という場所を設けて、先進的なテレワーク機器やオフィス家具等を展示し、生産性の向上にもつながるオフィス空間を提案しました。

また、「平成30年度東京ライフ・ワーク・バランス認定企業」として、今年は11社を認定し、その中で特に取組の優れた企業に「大賞」を、そしてユニークな取組を行っている企業に「知事特別賞」を小池都知事から発表・表彰しました。

Q:そもそも認定事業自体は他府県にも例がありそうですが、それを授与する華やかな場を設けるというのは、企業の皆さまにも応募のモチベーションになることですね。

A:そうですね。東京都がこのイベントを行うことになったきっかけとしては、大企業ではなく中小企業の取組というのを広く発信していきたい、そして、それを参考に他の中小企業に取組を浸透させ、広げていきたいということが大きく、そのために、著名人の講演も聞けるし、実際に取り組んでいる企業の人と話もできるなど、いろいろな情報を得ることができる場にするべくスタートしました。

現在では、「働き方改革」という言葉が社会に浸透していますが、単に、働き方改革=残業禁止ということだけだと、働くモチベーションが損なわれるし、企業にとっても生産性の向上につながりません。また、育児や介護などで時間的制約を持っている人もいらっしゃるなど、一つの会社の中でも働き方に関する課題やニーズは多様になっています。今こそ会社全体で働き方というものを見つめ直す局面ではないでしょうか。さらに「ライフ・ワーク・バランス」の推進が、こうした課題を解決するということに加えて、従業員の定着や生産性の向上、優秀な人材の確保という、企業にとっての重要な経営戦略につながるということを、強く発信していく場としていきたいのです。

生産性向上や企業のブランド力向上こそ、働き方改革が本来目指すもの

ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019
Q:認定企業からの反響はいかがでしょうか。

A: これまでに認定を受けた企業に昨年度、アンケートを実施したところ、認定企業になって良かったかという問いに対して、全社から良かったと回答がありました。
その理由やメリットとしては、まず採用面での効果ですね。認定されたことについて、東京都でPRをいたしますし、企業側でも自らのブランディングとして発信されます。その結果、企業のPR力が高まって採用活動がスムーズになったという声をいただいています。また、社外からの反応として、特に営業の際に「ライフ・ワーク・バランス」について話題にしたところ、商談が上手く進んだ、受注が増えたという声もあります。やはり会社のイメージアップにおいて大きな効果があったということですね。
社内に対する良い効果も報告されています。特に、自社がこのような取組を行い、それが認められ受賞できたことで、管理職を中心に意識が変わり、会社全体でモチベーションが上がったというような声をいただいています。

Q:この認定制度は中小企業が対象です。あえて中小企業に限定したのはなぜでしょうか。

A: 働き方改革の現状としては、大企業では取組が徐々に進んでいますが、中小企業では大企業ほどには速やかに進められていません。やはり働き方改革というと労働時間の削減という印象が強いので、経営側として、そうした方針は打ち出しにくい状況になりがちです。
しかし、本当の働き方改革というのは、仕事のあり方や工程などを見直し、業務改善を図っていくことで、生産性が向上し、結果的に労働時間が短くなるものです。そういった、本来の働き方改革というものをしっかりと進めていただきたいですし、東京都としても支援策を実施していきます。

たとえば、社会保険労務士や中小企業診断士を無料で派遣する制度や、企業が取組を行う際に奨励金などで後押しする「TOKYO働き方改革宣言企業制度」など様々な施策があります。

そういったものを上手に活用してもらい、表彰されるような企業にどんどんなっていっていただきたい。表彰されれば企業にもメリットになるし、さらに、それを目にしたほかの企業が自社でも取り組んでみようと東京都の制度を活用するようになる、そうした良い循環をつくっていきたいと思っています。

(プロフィール)
東京都産業労働局
雇用就業部
労働環境課長
猪口 純子

1992年東京都庁に入庁。知事の政策立案を担当する知事本局(現政策企画局)、病院経営本部を経て、2013年より産業労働局。2016年から2018年まで、働き方改革・テレワークの推進・労働相談など労働行政を担当。

ライフ・ワーク・バランスEXPO東京2019
https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/hatarakikata/lwb/expo/

東京ライフ・ワーク・バランス認定企業
https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/hatarakikata/lwb/ikiiki/

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