【前編】「RPA女子」の育成で働き方改革を推進! 女性と企業の幸せな関係づくり『女性の働き方改革を加速させる「RPA女子プロジェクト」とは 〜株式会社MAIA〜』

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RPA(Robotic Process Automation」とは、ソフトウェアロボットによってホワイトカラー業務を自動化・効率化する仕組みのことです。
より生産性の高い業務に人員を充てられるとして、メガバンクをはじめ大企業を中心に急速に普及が進んでいますが、同時に開発や運用・保守に当たる人材の不足が指摘されてもいます。
そのような中、女性をRPA人材として育成し、業務に就いてもらうための「RPA女子プロジェクト」が注目されています。「RPA女子プロジェクト」とは一体どのようなものなのか、その仕掛け人である株式会社MAIAのCEO 月田有香氏(写真左)と執行役員兼アートディレクターの森山譲治氏(写真右)にお聞きします。

2年足らずで延べ約1400人が参加、半数以上がRPA人材として活躍

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Q:「RPA女子プロジェクト」とは、どのようなものですか。

月田:働き方改革の有効な武器として、企業の間で急速に導入が進むRPAを扱える専門人材の教育コンテンツをオンラインで提供し、2ヵ月のカリキュラム修了後、合格者の方には「RPA女子」としてRPAの開発業務などに当たってもらいます。2018年5月にスタートしてから、2019年3月現在で6期の合格者を送り出し、延べ約1400人が参加した内の50〜60%が合格して仕事に就いています。

企業がRPAを導入したい場合、専門のベンダー(メーカー)やコンサルタント会社に依頼をし、対象となる業務を精査・整理してロボットが行うことのできる作業を明確にします。その上で、開発要件を定義・設計して実際に開発に当たっていくのですが、その開発を行う人材というのが業界でも大変不足しています。新しい技術であり、急速にニーズが高まっているため、人材の育成が追いついていないのです。導入企業でRPA人材を採用するのが難しいため、通常はベンダーや派遣会社からRPA開発のできる人材に対応してもらいますが、その人件費だけで月額200万円とも言われます。また、そのような専門人材はプロジェクトごとに最低でも3ヵ月単位で業務に当たるものです。

しかし、「RPA女子」の場合は月額数十万円程度からカスタマイズ可能です。さらにそのサービスには、「RPA女子」のオンライン教育コンテンツの提供も含まれますので、自社の社員をRPA人材として育成・教育していくこともできます。その指導についても、「RPA女子」が行います。

Q:RPAを導入したい企業にとって、魅力的な内容なのですね。

森山:コストメリットは大きな魅力と思っていただけているようですが、それだけではありません。
依頼される企業様の特徴として、働き方改革や女性活躍への意識の高さが伺われます。
また、そのような先進的な取り組みを目指す企業カルチャーというところで、「RPA女子」というワードそのものにも興味を持って、お問い合わせをいただいているようです。

バックオフィス経験が活かせる、ロボット開発は女性に有利

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Q:そもそも、このプロジェクトの目的は何でしょうか。RPAと女性をマッチングされた背景を教えてください。

月田:当社としては、日本全体の働き方改革を推進していきたい狙いがあります。働き方の潮流として、副業・兼業といったスタイルへの理解や、リモートワーク(テレワーク)の仕組みにより都会や日本国内にいなくても就業できる環境整備などが進みつつあります。このような抜本的な変化によって最も恩恵を受けるのは、出産・子育て・介護・夫の転勤など、ライフステージに伴って就業面で不安定になりやすい女性です。そのために今できることとして、女性の就労・復職支援を目指してこのプロジェクトを立ち上げました。

RPAを使いこなす上で必要なスキルは2種類あります。ひとつは、ツールに関するIT知識で、これはプロジェクトのオンラインカリキュラムで学べます。もうひとつが、意外に見逃されがちなのですが、ロボットに置き換えようとしている、総務・経理・人事といった業務の実務経験ですね。これらを現場で支えてきたのは主に女性スタッフです。彼女らが必要なIT知識を身につけることで、優秀なRPA人材となり得るわけです。

また、女性はロボットに対しても「育てる」意識で接するようです。RPAでは自分でロボットを設定して業務を覚えさせ、その通りに実行させるのですが、その開発や修正の過程が、何かを「育てる」感覚に近いのです。

森山:「RPA女子」の方々は、仕事に対する細やかな気遣いがあり、手間を惜しみません。
納期に対しても真面目で、スケジュール管理をきちんと自身で行って、着実に業務を進めていける傾向があります。従来のエンジニア業界だと、最後は徹夜して帳尻を合わせれば良いとなりがちで、それが日本のエンジニアリング環境を劣化させているのかもしれませんが……。
本来、マルチタスクで段取りよく物事を進めていくのは、女性のほうが向いているという意見もあります。もしかしたら、そのような要素も関係し、「RPA女子」の方々は子育てや介護などとも並行して活躍することが可能なのかもしれません。

女性同士で互いの環境や意欲に合わせ、チームワークが可能

Q:実際の業務では、「RPA女子」はどのような部分を担当するのでしょうか。

月田:業務分析から設計までの上流工程は、別途にコンサルタントが担当します。仕様が決まって、ロボットをつくっていくところからが「RPA女子」の担当ですね。最初はこのようなフォーメーションで業務に入っていきますが、慣れるに従ってお客様へのヒアリングや業務分析など上流工程を受け持つようになる「RPA女子」もいます。私たちとしては、そのような成長をサポートしていきたいと思っています。

森山:一般的なエンジニア業界の派遣SEなどと違い、「RPA女子」の業務はチームで担当することも多いのです。そうすると、各人、家庭の事情などから1ヵ月に働ける時間が10時間だったり30時間だったりするわけです。稼動できる時間帯も平日の午前中のみの人もいれば、土日に集中して行う人など、それぞれ都合があるので、それを踏まえて協力し合っていくということですね。

その時に、互いに境遇を理解する女性同士だからこそ、進んでフォローもし合えるのが面白いところです。例えば、子育て中には子どもの急な発熱で病院に連れて行かなくてはいけない状況もしばしは起こりますから、別のメンバーがカバーに入って、予定されていた会議をこなすといったことが自然に行われています。このような協力体制は、にわか仕立てではなく、実はオンラインで学んでいる時からのものであり、同じように学ぶ過程の中で、女性ならではのコミュニケーションが育まれてきているわけです。

後編では、女性同士のコミュニケーションや助け合いについての話、また、今後の「RPA女子プロジェクト」の展望などをお聞きしていきます。

(プロフィール)
株式会社MAIA
最高経営責任者 CEO
月田 有香

株式会社MAIA
執行役員兼アートディレクター
森山 譲治

RPA女子プロジェクト
https://www.maia.co.jp/rpa-women

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