待機児童解消のため政府が普及を促進する「保育ママ」とは?

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全国で保育所の利用を希望するのに入れない待機児童の数は、2018年4月の時点で約2万人に上るとされ、仕事をしながら子育てをすることが大変難しい状況となっています。この背景には、女性の社会進出が増える一方で保育所の数が足りていない点などがあり、特に都市部で働く子育て世代にとっては大きな問題です。

こうした状況に対して、政府は2020年度までに32万人分の子どもの保育場所を確保して待機児童をゼロにすることを目標に掲げ、様々な施策を打ち出しています。その取り組みの中のひとつに、「保育ママ」制度の普及が挙げられます。
まだ、あまり聞き慣れない言葉ですが、待機児童問題の解決だけでなく、社会全体で子育てをする環境づくりが進む可能性を秘める制度と言えます。ここでは、「保育ママ」制度の概要や政府の補助金制度について見ていくことにします。

「保育ママ」とはどのような制度?

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「保育ママ」制度は、2010年の児童福祉改正法によって「家庭的保育事業」として定められました。
この事業は、保育のサービスの普及促進や子育て支援の充実を目的として実施されています。「保育ママ」は自治体から認定を受け、家庭福祉員や家庭的保育者と呼ばれる場合もあります。近い職種としてベビーシッターや保育士が挙げられますが、これらの職種との違いは、「保育ママ」は自宅で子どもを預かり保育する点です。
ベビーシッターは利用者の家に出向いて子どもの面倒を見て、保育士は保育施設で子どもを保育します。 「保育ママ」制度では、1人の「保育ママ」が3〜5人程度の0〜2歳児を自宅で預かります。このため、家庭的な環境の中で保育する点が「保育ママ」の特徴でもあります。「保育ママ」が預かる児童は、成長や発達に個人差が大きい時期に当たります。そのため、一人ひとりに合った食事や活動などをきめ細かくケアできるという意味でも、「保育ママ」による少人数の保育には大きな魅力があると言えるでしょう。 「保育ママ」の条件は、自治体によって様々です。例えば、保育士や看護師などの資格を求める自治体がある一方で、研修を受けることによって自治体が認定した人に限って先に挙げた資格がなくても「保育ママ」として認定している自治体もあります。「保育ママ」になる人の条件として、一般的には、年齢や子育て経験、保育を行う自宅の大きさ、家族環境などが求められます。 厚生労働省は、この「保育ママ」制度の普及を促すために、2018年度にモデル事業を開始するとしています。このモデル事業では、自治体と保育所、そして「保育ママ」が連携し共同事業体を組織して、「保育ママ」が保育所から食事の提供を受ける、さらに複数人の「保育ママ」が、共同で備品を購入するなどの仕組みづくりを目指しています。

「保育ママ」を支援する仕組みの整備も進行

国からの補助金は1自治体当たり年間818万円とされています。
「保育ママ」に対する補助金給付の仕組みは自治体ごとに定められており、それぞれの自治体によって違いが見られます。例えば、東京都江戸川区では、保育環境整備費として月額3万円(乳児2人以上受け入れる場合は増額の場合あり)、保育補助費として月額7万円(乳児1人当たり)が支給されています。
自治体の中でも、特に待機児童問題が深刻化している地域を中心に「保育ママ」への理解が進み、積極的に取り組んでいる状況です。

子育てと仕事が両立できる社会へ

以上のように、待機児童問題の解決に向けての新しい取り組みである「保育ママ」制度を見てきました。
「保育ママ」制度では、少人数の子どもを自宅のような環境で保育できるというメリットがあると考えられます。「保育ママ」が増えれば、顔の見える範囲の小さな社会で子育てをする世の中となっていくかもしれません。また、保育関連の仕事に就きたいと思っている方にとっては、自宅で少人数の子どもと丁寧に向き合う保育を行うことができる「保育ママ」は、新しい就業形態となる可能性もあります。保育に興味や熱意があるのに様々な事情で仕事に就くことが難しかった方に就業の門戸が開かれ、結果として子育て支援が強化されれば社会全体にとってもメリットになります。

しかし、一方で「保育ママ」制度を推進するに当たって注意したい点もあると考えられます。例えば、今まさに政府がモデル事業で取り組もうとしている自治体や保育所と「保育ママ」の連携をどのように取り扱うかという問題があります。自治体によっては「保育ママ」制度に関する専任職員を配置し、これらの連携を進めようとしているところもありますが、こうした職員がいない場合、「保育ママ」は保育だけでなく書類作成など多くの事務仕事も求められることになります。そのため、「保育ママ」のための事務的研修や事務補助をはじめとした支援体制が整備される必要があると考えられます。

レオパレス21では、女性社員を対象とした育児・介護の両立支援制度などを進めています。また、男性社員の育児休業取得を促進するなど、子育てと仕事を両立する社会づくりに積極的に取り組んでいます。

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