2020年までに女性役員比率10%は達成可能? 女性活躍の鍵は欧州にあった!

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2015年に策定された「第4次男女共同参画基本計画」において政府は、上場企業役員に占める女性の割合について、2020年には10%を目指すとしています。

これは日本の持続的成長には女性の活躍躍進が不可欠であるとの見解から、安倍内閣の重要課題としていることが理由です。

しかし、2018年7月時点での割合は4.1%と、2020年の10%達成には厳しい状況となっています。一方で、女性の取締役比率を40%以上とすることを義務づけたノルウェーのように、クオータ制というものを導入する国が増えています。

このクオータ制とは何か、導入することの意義やメリットなどについてまとめてみました。

クオータ制とは? ノルウェーのクオータ制導入と効果

北欧に位置するノルウェーでは、労働力不足を補うには女性の労働力が必要不可欠と考え、1990年代後半以降に生産性向上のための男女共同参画が社会的コンセンサスとして形成されました。

そして2004年の会社法改正時には、株式上場企業に対して、取締役会における性別クオータ制を適用することとしました。その内容は、取締役が10人以上であれば、男女構成比がそれぞれ40%を下回ってはならないとするものです。

つまり、女性取締役の比率が40%以上を達成できなかった企業は解散させられる可能性があるということが国のルールで定められたのです。

具体的には、男女構成比40%以上を達成できなければ、まず政府の企業登録センターから4週間の猶予を伴う警告状が届きます。その後、もし改善されなければ事案が裁判所に提出されるというものです。
裁判所には、その当該企業に対して、解散させることができる権限を持たせました。

このクオータ制の導入にどれほどの効果があったのか、2011年と2015年の女性役員割合のデータがあります。2011年は40.2%、2015年は38.7%となっており、これは、日本と比べるとかなり高い数値です。

クオータ制とは、社会的少数者 (マイノリティグループ)差別の解消を目指して実施される暫定的積極的差別是正措置(ポジティブ・アクション)のひとつです。1978年のノルウェー男女平等法制定以降、政策決定機関での男女平等を実現するための「ジェンダー・クオータ」が各国で広がっています。

世界のクオータ制導入の動向

女性役員比率
クオータ制には、ノルウェーのように法制度に基づいて取り組むケースと、企業や団体が自主的に取り組むケースがあります。企業経営に女性を参画させる取り組みは世界中に広がっていますが、国によって運用方法には違いがあるようです。

・法制度による取り組み

フランス(34.4%)
ベルギー(27.0%)
ドイツ(22.6%) など

・自主的な取り組み

イギリス−30%クラブを設立(23.2%)
アメリカ−30%クラブと30%連合を設立(17.9%) など

※1 カッコ内は2015年時点での女性役員の比率
※2 30%クラブ−取締役会の女性比率を30%とすることを目標とした組織
※3 30%連合−機関投資家を中心とする団体で、上場企業の女性役員比率30%を目標として投資先企業への働きかけを行うなどする組織

尚、日本の状況については、2018年7月時点での上場企業役員における女性割合は4.1%です。

クオータ制のメリットとデメリット

クオータ制にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。まずメリットとしては、ある程度の拘束力を持って女性役員の比率を高めることができる点が挙げられます。

法制度でクオータ制を導入する場合、定められた基準に達しない企業への罰則規定を設けることにより、達成率を高めることが可能です。また、法的な拘束力を持たない自主的な取り組みであっても、その効果は生み出されています。

例えば、2011年と2015年の女性役員の比率を見てみると、以下の通りです。

フランス  18.2%→34.4%
ベルギー 10.8%→27.0%
ドイツ 13.2%→22.6%
イギリス  12.2%→23.2%
アメリカ 14.6%→17.9%
イギリスやアメリカは法的拘束力を持たないクオータ制によって女性役員の比率を高める方式ですが、ある程度の成果が見られています。

一方でデメリットと言えるのは、クオータ制によって女性役員の比率を強制的に高めることで、能力のレベルにかかわらず男性も女性も、その中で決まった割合の役員を選出することになってしまいます。そのことにより、公正な競争の機会を奪う可能性があることです。

クオータ制は本来、女性の活躍機会を増やすことが目的です。クオータ制をいち早く取り入れたノルウェーでは男女平等の意識が高く、企業における女性役員の比率が低いことから上場企業の取締役にも適用することになりました。

しかし、女性役員の比率が高まることで、企業の時価総額が減少し業績が悪化したところも出てきました。

もちろんクオータ制を導入したからといって、必ずしも企業の業績が下がるわけではありません。女性の役員登用の機会を増やすことは、これまでは昇進を望めなかった女性が、活躍の可能性を広げられることにつながるからです。

生産性を高めるためには、クオータ制のようにある程度の拘束力を持って女性の活躍機会を増やす取り組みも一つの選択肢でしょう。
女性役員比率がなかなか高まらない日本では、欧州のようにクオータ制度を導入すれば2020年までに、その比率を10%まで増やすことは可能かもしれません。

もちろん企業は独自の取り組みで女性役員を増やしています。レオパレス21でも積極的に女性社員のキャリア形成を支援し、女性役員の比率は多くなっていますので、企業や政府のさらなる今後の取り組みが期待されます。

レオパレス21の女性活躍推進法に基づく行動計画
https://www.leopalace21.co.jp/corporate/csr/case/workplace.html

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