2020年東京オリンピックは「AI」「4K」「5G」によるITテクノロジーで警備

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人手不足や人件費の高騰により、現在あらゆる分野にIT技術が導入され始めています。
中でもセキュリティ分野では、来たる東京オリンピックに備えて着々と新しい技術の開発が進められ、2020年には新世代システムが実現すると言われています。
今回は「AI」「4K」「5G」という3大要素をキーワードとして、この新世代セキュリティについて解説してきましょう。

東京オリンピック開催に求められる新世代セキュリティ

まず、政府が定める新世代セキュリティの方針について見てみます。
内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部が発表した資料では、東京オリンピック開催に向けて、「情報収集・分析機能の強化」をセキュリティ面の課題に挙げています。主な取り組みとしては以下のような内容です。

・情報収集および分析能力の強化
・国内外の関係機関との連携強化
・海外進出企業等への危険情報発信力の強化
・調査活動を支える人的および物的基盤整備

まとめると、「情報収集を広範囲で行い、情報を分析し、素早く伝達する」というように解釈できます。
冒頭で触れた「AI」「4K」「5G」という3大要素はこれに当てはまり、それぞれの要素が連携することでシステムを構築します。イメージとしては、4Kで撮影できるロボット(AIを搭載した監視カメラやドローン)が街中の情報を集め、管理センターを中継して通信することで、現場警備員が動くといったものになります。

既に民間企業の各所で研究・開発が進められており、実証実験をクリアしている技術も少なくありません。その具体例として、幾つかご紹介しましょう。

AIを搭載した監視カメラを設置

民間警備会社で進められているのが、AIによって異常を自動検知する監視カメラの開発です。
4K撮影に加え、最先端の顔認証技術を搭載しているため、従来よりも高度な監視が可能となります。あらかじめ警備員が不審に感じた人物を登録しておけば、その人物の動きに対して迅速な対応ができ、犯罪の未然防止を効果的に行うことができるでしょう。

ほかにも、異常事態の中の群衆で起りやすい「パニック行動」や、刃物などの「不審な所持品」の自動検知をはじめ、その機能は、人物の特定だけにとどまりません。これらは海外のテロ現場などでもよく見られるものですから、事前に発見できれば有効な予防策になると思われます。

AI搭載の監視カメラ導入は、2018年1月から実証実験がスタートしており、実験のデータもまとまりつつあります。
AIの自動分析によって警備員の巡回が補助され、よりきめ細かな状況把握が可能となっています。
また、このシステムは人物の体調不良もある程度検知できるため、「おもてなしサービス」としての側面でも期待されています。

AIを搭載したドローンを空中配備

自由度の高い監視ユニットとして、監視ドローンの開発も積極的に進められています。
AIの搭載に加えて、5G通信と4K撮影が可能なので、巡回中に不審物を発見した場合、警備員へ自律報告をすることも可能です。
飛行機能を有することから、機能自体は監視カメラほど豊富ではありませんが、実用化すれば大幅な人員削減が予想されます。

監視ドローンの開発は、既に民間警備会社の実証実験で成功しており、高度50〜70mで8時間の連続飛行が可能となりました。機能面についても実用性に足るもので、半径3kmもの監視範囲に加え、100m近い高度から道路を走る車のナンバーや運転手の顔を検知することができるものもあるそうです。

また、2018年に開催されたサイクリングレースでは、「5Gを搭載したドローンからの4K映像伝送の実証テスト」というテーマで実験が行われました。どちらかと言えば5G通信がメインの実験でしたが、空撮映像のリアルタイム配信に成功しています。

次世代の通信規格「5G」と「4K」の組み合わせ

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従来の規格よりもはるかに高画質な4Kですが、画質性能が高い分データの送受信容量が膨大になるといったデメリットもあります。
これまでの防犯カメラも画質そのものは悪くありませんが、通信容量の少なさから鮮明度が低くなることが悩みでした。そこで期待されているのが、近年話題になっている5Gです。4Kの性能を十分に引き出せるよう開発が進められ、先述のサイクリングレースのケースのように、実用化目前となっています。

4Kの映像をストレスなく伝送するには、毎秒25Mbの通信速度が求められるため、現行の4G(LTE)では難しいとされています。しかし、4Gの100倍の通信速度を発揮できる5Gを使えば、容易に伝送することができます。

さらに、5Gでは通信の遅延がわずか0.001秒であることも大きな特長と言えます。現行のシステムでは現場の映像から約5秒ほどのタイムロスがあるようです。5G通信を使用すればリアルタイムに近い映像を随時チェックできるので、犯罪への対応力は飛躍的に向上することでしょう。

IT技術の導入により、セキュリティは新世代へ

防犯分野の専門家によると、AIが「頭脳」・4Kが「目」・5Gが「神経」として、セキュリティが劇的に進化を遂げているとされています。
これらの技術が本格的に導入されれば様々な犯罪予防につながり、犯罪発生率は著しく低下することでしょう。
今回は都市全体に及ぶシステムについてご紹介しましたが、もう少し規模の小さなセキュリティであれば、数多くのところで実用化が始まっています。

例えばレオパレス21では、NEXT SECURITY PROJECTの一環として「Man on the Curtain」を発表しました。
これは、プロジェクターを使って男性のシルエットを窓に投影することで犯罪者の侵入を抑止するという、ひとり暮らしの女性の安全に配慮したシステムです。
このように、規模の大小はありますが、日本のセキュリティも従来に比べてはるかに向上しているのです。

■Man on the Curtain|レオパレス21
https://www.leopalace21.com/special/manonthecurtain/index.html

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