【前編】インバウンド需要を取り込み「市町村単位のキャッシュレス化」で地域活性へ『東京オリンピックを活用した地域活性化インバウンド事業〜株式会社ラカラジャパン〜』

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東京オリンピックに向けたインバウンド需要を取り込み、地域活性化を図っていくには、キャッシュレス化を進めることが急務となっています。
そうした中、「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合(首長連合)」と株式会社ワンテーブル、株式会社ラカラジャパンの提携によって、「インバウンド×キャッシュレス地域経済活性化最先端モデル事業」がスタートしました。

市町村単位でのキャッシュレス化を推進する同事業を始めるに至った背景や概要を中心に、ラカラジャパン株式会社 代表取締役の張健氏、事業開発本部の栗原あすか氏、社長室社長補佐の中島玲奈氏に伺いました。

中国の基盤をもとに自社システムで決済サービスを提供

Q:ラカラジャパンで手掛けられている事業など、会社の概要を教えてください。

張:弊社は決済サービスの代理店で、自社システムを持つプラットフォーマーでもあります。
弊社の親会社は、中国で2005年に設立されたラカラチャイナホールディングスです。中国国内の会員数は数億人の規模があり、2016年から3年連続で決済アプリの「Alipay(アリペイ)」と「WeChatPay(ウィーチャットペイ)」の決済総額で最大のアクワイアラーとなっています。2018年のラカラチャイナホールディングスの決済総額は72兆円を突破しました。

ラカラジャパンは2018年2月に設立し、アリペイとウィーチャットペイのライセンスを取得して、2018年8月から営業を開始しています。加盟店にアリペイやウィーチャットペイの決済端末を提供し、決済手数料を得るというビジネスモデルです。

Q:ラカラジャパンの決済サービスはどういったところに強みがあるのでしょうか。

張:日本で、AlipayやWeChatPayを取り扱う代理店はそれぞれ40〜50社程度ありますが、弊社は中国での関係性から両方を取り扱うことができます。また、自社システムを持っているのは弊社を含め5社程度です。
当初はラカラチャイナホールディングスのシステムを使用していたのですが、日本の商習慣に合うように独自のシステム開発を進め、2019年10月からはマルチ決済端末の提供を開始します。この端末ひとつで、アリペイやウィーチャットペイ、銀聯などの中国系の決済サービスだけではなく、日系のLINE PAYや楽天 PAY、Suica、国際ブランドのVISAやMaster、JCBといった幅広い決済サービスを扱うことが可能です。

インバウンド需要を取り込み、地域活性化に役立てる

ラカラジャパン
Q:「インバウンド×キャッシュレス地域経済活性化最先端モデル事業」の概要について教えてください。

栗原:首長連合とワンテーブルと提携して、首長連合に参加する580自治体のうち、インバウンド需要を取り込むためにキャッシュレス化を推進したい自治体に対して、サポートを行っていくものです。
弊社はキャッシュレス化のインフラである端末を提供していく役割を担っています。
導入いただいた自治体に対しては、AlipayとWeChatPayの決済額の0.1%を還元する仕組みになっていますので、キャッシュレス導入地域全体を盛り上げるために活用していただけることが特徴です。

Q: ラカラジャパンのサービスとして、インバウンド需要の取り込みに役立つものはありますか。

栗原:旅前の中国にいる間から、日本や加盟店様の情報を伝えることに重きを置いています。
加盟店様は、WeChatで中国に4000万人のフォロワーを持つラカラチャイナホールディングスのアカウントにリンクを貼る、「趣日本」というコンテンツに無料で情報を掲載することができます。中国人の方の特性として、旅の前から情報収集しています。
たとえば、湯島近辺を散策しようと考えていて、「趣日本」で気になるお店を見つけたときに、「AlipayやWeChatPayを使えるなら行ってみよう」と思っていただけるような動線を想定しています。

インバウンド需要を見据えたキャッスレス化推進を

ラカラジャパン
Q:「インバウンド×キャッシュレス地域経済活性化最先端モデル事業」を始めるに至った背景を教えてください。

張:2018年の夏頃から、日本でもキャッシュレス化への関心が高まってきました。
私は地方に出張で行くことがあり、地方では高齢化が進む中、キャッシュレス化を進めるには課題があることを認識していました。
たとえば、高齢の夫婦が営む老舗の土産物店に決済端末を設置しても、活用するのは難しいと考えられます。そこで、地域に密着したサービスを提供して、決済サービスの活用に関する知識の底上げをすることが必要だと実感していました。

実際にキャッシュレス化による集客効果について、京都で取り扱う商品が類似する隣接する土産物店2店舗で検証実験をしたことがあります。
中国の方はAlipayやWeChatPayを使える店の方に入って行き、使えない店にはほとんど入って行きませんでした。
中国は海外への現金の持ち出しに制限があることと、中国ではスマートフォン決済が主流になっていることが理由です。

この検証結果からも、中国の方をターゲットにしていない店でも、「AlipayやWeChatPayを使えます」というPOPを店頭に貼ることで、売上げにつながるという意識改革が必要です。
とはいえ、クレジットカードに対応する端末や電子マネーに対応する端末、QRコード決済用端末など複数の端末が必要になると、それぞれの導入費用や月額のレンタル費用を負担するのは大手チェーンでは可能であっても、地方の商店が負担するのは難しいものがあります。そこで、弊社ではひとつの端末で対応できるマルチ決済端末を開発しました。弊社は経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」のB型決済事業者としての登録が認められたため、事業対象となる中小企業であれば初期導入費用を無償でマルチ決済端末の導入が可能となっています。
インバウンド需要の取り込みを入口として、キャッシュレス化を推進していけたらと考えています。

後編では引き続き、キャッシュレス化によってインバウンド需要を地域活性化につなげる取り組みや反響などについて伺います。

(プロフィール)
ラカラジャパン株式会社
代表取締役
張健
中国天津市出身。17歳で来日し、19歳で九州大学入学。
卒業後、日中貿易、日本企業が中国市場に進出する際の画立案マーケティング・ブランディグの企画および実施、リスクマネジメト管理、中国市場戦略のアドバイザリーとして従事。2017年、株式会社ラカラジャパン創立、現在に至る。

ラカラジャパン株式会社
事業開発本部
栗原あすか
入社より事業開発本部に所属。加盟店へキャッシュレス導入を進めるとともに、導入後のアフターフォローに携わる。本事業では自治体各地で説明会開催など、サービス提供にも従事。

ラカラジャパン株式会社
社長室社長補佐
中島玲奈
本事業のサービス提供と、サポートに携わる。2019年10月より実施される「キャッシュレス・消費者還元事業」のサービス提供にも従事。

ラカラジャパン株式会社
https://www.lakala-japan.com/

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