「ウーマンズ・イニシアチブ・アワード」とは?世界に広がる女性企業家支援の動き

ソーシャル

関連キーワード
ウーマンズ・イニシアチブ・アワード

注目が高まる女性起業家支援

女性の社会進出が進む一方で、女性起業家はまだまだ少ないといえるでしょう。
女性ならではの視点が新しいビジネスチャンスとなる可能性は十分にあるとされますが、起業に必要な資金・知識・人脈などが不足しているために、残念ながら起業に結びつかない例も少なくないと言われています。しかし、このような状況に対して、近年、国や産業分野に関わらず世界的に女性起業家への支援が広がりつつあります。

以下ではその状況を見ていくとともに、女性起業家が主導する印象的なビジネスを競う「ウーマンズ・イニシアチブ・アワード」という取り組みを紹介します。

女性起業家支援をめぐる動き

2017年7月、世界銀行グループは女性起業家を支援する戦略を打ち出しました。
女性が起業する上での大きな課題のひとつが資金調達であると言えるでしょう。世界銀行によれば世界中で実施されている生産・営利を目的として企業などが行っている活動の中で女性によって経営されるものは30%以上を占めていると言われています。
しかしながら、途上国においては、女性が経営する中小企業の70%が金融機関に受け付けてもらえないために、適切な融資が受けられない状態にあるとされています。
このような状況によって女性が経営する中小企業は、年間約3000億ドルもの資金不足に陥っているそうです。

さらには、資金確保面での制約に加え、経営や事業拡大に際して、テクノロジーへのアクセスの制限、人脈や知識へのつながりの欠如、法律面・政策面での制約など、女性が経営する中小企業は多くの課題に直面していると言われています。

このような女性起業家を取り巻く制約の改善を目指して、世界銀行は2017年に女性起業家資金イニシアティブ(We-Fi)を設立しました。このイニシアティブでは、資本アクセスの拡大や技術協力の提供、また世界銀行グループの援助受け入れ国の女性及び女性が経営する中小企業を支援するプロジェクトやプログラムの支援などが行われています。

We-Fiでは、オーストラリアやカナダ、中国、デンマーク、ドイツ、日本、オランダ、ノルウェー、サウジアラビア、韓国、アラブ首長国連邦、英国、米国の政府が共同で支援を表明しています。
We-Fiの目標としては、国際金融機関(IFI)や民間などから資金を10億ドル以上調達することにあり、調達には国際金融公社(IFC)によって行われる女性起業家による資金のアクセスを拡大する目的で実施されているプログラムである「女性起業家の機会創出ファシリティ(WEOF)/女性起業家のための債券プログラム(BOW)」に類似したモデルを使うことも検討されているとのことです。

世界銀行グループ以外にも、例えば、世界的IT企業のGoogleではWomen Willというデジタルの力で世界の女性たちの経済力の向上と成長を支援する取り組みを行っているそうです。
この取り組みでは、インド、インドネシア、ブラジル、メキシコ、そして日本を対象として、インターネットを初めて利用する女性たちのサポートやビジネスの支援、新たなリーダーの育成などの活動を実施しています。

また、女性起業家を支援する企業も見られるようになってきています。例えば、日本人女性がシリコンバレーを拠点に立ち上げたWomens Startup Labは、女性起業家の育成に特化した合宿型のサポートプログラムを展開し、高い評価を得ているそうです。

「ウーマン・イニシアチブ・アワード」とは

ウーマンズ・イニシアチブ・アワード
企業による女性起業家支援の活動として、大きな注目を集めているもののひとつが、ジュエリーや時計などのブランドとして名高いカルティエが行う「ウーマンズ・イニシアチブ・アワード」です。これはカルティエ、マッキンゼー・アンド・カンパニー、INSEADビジネススクールが2006年に設立したもので、国や産業分野に左右されず女性起業家が主導、インパクトあるビジネスを対象とし、毎年、開催される国際ビジネスプランコンペティションです。

このアワードでは、毎年、7つの地域(中南米、北米、ヨーロッパ、サハラ以南のアフリカ、中東及び北アフリカ、東アジア、南アジア、オセアニア)から各3名、計21名の女性起業家がファイナリストに選出されプライズを受賞しています。
応募資格としては、女性が主導するものであること、営利目的の新規アイデアによるプロジェクトであること、事業の始動段階にあることなどが挙げられ、萌芽期の事業を評価するものとなっています。

2019年に選出された7人の受賞者は、実に様々な事業を展開する女性たちでした。
例えば、アジア太平洋地域からは、韓国国内で定年退職したシニア層と、韓国語学習者をつなぐオンライン言語スクールを運営する起業家が選出されました。
また、2019年度は、日本でミレニアル世代女性の働き方を支援するためにプログラムを実施する女性起業家が初めてファイナリストに選出されたことも話題になりました。

女性の視点を活かしたビジネスの発展に向けて

ウーマンズ・イニシアチブ・アワード
世界銀行や世界的な企業などによって、女性起業家を支援する取り組みが進められることは、女性起業家が生まれ、事業を成長させることのできる社会づくりに向けた、起爆剤のひとつとなると期待されています。
そのことにより女性が起業する上での資金や人脈などといった具体的な課題が改善されるのと同時に、持続的な社会をつくる上で女性の重要性が改めて認識され、女性による起業を社会全体で支援する機運が高まることが望まれます。女性起業家が活躍するということは、ビジネス環境にダイバーシティが取り入れられ、多様化する顧客ニーズへの対応や新たなビジネス発想などが社会全体に生まれる可能性を秘め、今後、女性起業家支援のさらなる取り組みが期待されています。

株式会社レオパレス21では、2014年にワークライフバランス推進室(現ダイバーシティ推進室)を設置し、リフレッシュ休暇や時間単位年次有給休暇制度、テレワーク制度の導入など社員の働きやすい職場環境の整備を進めてきました。
また、「多様な人材の活躍推進」の取り組みとして、女性社員を対象としたキャリア啓発研修や育児・介護の両立支援制度の導入、障がい者やLGBTの活躍推進をテーマとしたダイバーシティフォーラムの開催など社員一人ひとりが「INNOVATOR」として適性や能力を発揮するための取り組みにも着手、推進しています。

その他のおすすめ記事

その他のソーシャルの記事

キーワード一覧

 ページトップ