認知症になっても安心して暮らせる「神戸モデル」とは? 2025年問題に向けた取り組み

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団塊の世代が75歳以上になる2025年問題に、神戸市が率先して取り組んでいます。
同市では、全国で初となる「診断助成制度」と「事故救済制度」の2つの制度を組み合わせた条例が施行されています。
神戸市独自の認知症対策「神戸モデル」を解説します。

1 2025年問題とは

第一次ベビーブーム(1947〜1949年)に生まれた「団塊の世代」と呼ばれる人たちが、2025年に一斉に75歳(後期高齢者)を迎えることで生じると考えられている介護や医療費など社会保障費の急増を「2025年問題」と呼びます。
内閣府が発表した「高齢化の状況要介護等認定の状況」によると、2015年度末時点で65〜74歳の前期高齢者の要介護認定者数は51万人であるのに対し、後期高齢者は384万2千人であるなど、高齢になるに従い要介護状態になる確率が高くなることが示されており、「団塊の世代」が後期高齢者となる2025年以降、現在の医療・介護サービスの提供体制では十分に対応できないという見方がされています。
また、今後もその子どもである「団塊ジュニア」と呼ばれる世代が高齢化することも考慮していかなければなりません。

2 神戸モデルとは

2016年9月に神戸市で開催されたG7保健大臣会合で、認知症対策の推進が盛り込まれた神戸宣言が採択されました。
この宣言を受けて神戸市は、全国に先駆けて2018年4月1日に「認知症の人にやさしいまちづくり条例」(以下、神戸モデル)を施行しました。
全国初となる「認知症診断助成制度」と「事故救済制度」の2つの制度を組み合わせた条例で、その財源は超過課税の導入により市民が広く負担しています。

3 「神戸モデル」の内容

神戸モデル
(1)認知症診断助成制度
認知症の早期診断・早期発見を推進することを目的とした制度です。2段階方式に分かれ、65歳以上の方は、第1段階、第2段階とも自己負担なく受診できます。※第2段階は自己負担分を一旦支払い

第1段階:認知機能検診
地域の身近な医療機関で認知症の疑いの有無を診断します。第1段階は65歳以上は無料ですが、受診券(あらかじめ市に申込み)が必要です。
実施医療機関:市内326施設(2019年1月時点)

第2段階:認知機能精密検査
認知機能精密検査として認知症かどうか病名を診断します。第2段階は保険診療なのでいったん窓口で自己負担分を支払い、後日神戸市に申請すると助成金として検査に係った金額が指定の口座に振り込まれます。
実施医療機関:市内53施設(認知症疾患医療センター7含む)(2019年1月時点)

(2)事故救済制度
認知症の方が事故に遭われた場合に救済する制度です。
1. 認知症と診断された方が事故を起こし賠償責任を負われた場合に備え、賠償責任保険に神戸市が加入(事前に登録された方の保険料を神戸市が負担)
2. 事故があれば、24時間365日相談を受け付けるコールセンター
3. GPS安心かけつけサービス(事前登録必要、一部有料)
4. 認知症の方が起こした事故で被害に遭われた市民の方へ、市からの見舞金(給付金)

4 神戸モデルの課題

神戸モデル
画期的とも言える取り組みの「神戸モデル」ですが、神戸市民が費用を負担するため、市民以外が神戸市内で事故を起こした場合の適用など、課題はあるようです。
一方、国レベルでも内閣府や厚生労働省などで構成される「認知症高齢者等にやさしい地域づくりに係る関係省庁連絡会議」(第5回・2016年12月)で「認知症高齢者等による事故等の実態把握等について」が議題に上るなど、様々な取り組みが始まっています。
認知症の人にやさしいまちづくりのためにも、「神戸モデル」に続く国や自治体の具体的な施策が求められています。

5 超高齢社会の将来へ

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