「インバウンド大国」日本誕生なるか? 東京オリンピック後のインバウンド効果持続のために必要なこと

グローバル

関連キーワード
インバウンド効果
2013年9月に東京オリンピックの開催が決定して以降、日本におけるインバウンド市場は急速に拡大してきています。
オリンピックが開催される2020年以降、日本のインバウンド市場はどうなるのでしょうか。
以下では、東京オリンピック開催が決定されて以降の訪日観光客の増加について紹介し、オリンピックの後でどのようにインバウンド需要を持続することができるか、そのための課題を考えてみたいと思います。

オリンピック開催決定後のインバウンド増加

観光庁による訪日外国人旅行者数の推移に関する統計資料によれば、2013年時点では1036万人だった訪日外国人客の数が、2018年には3119万人と実に3倍にもなっています。これは世界各国の中で11位、アジア各国の中では3位に相当します。

オリンピック開催決定後の日本におけるインバウンドで顕著だったのは、中国や韓国、台湾、アジアの新興国から訪日した人々でした。中国人観光客による「爆買い」などがニュースになったことは記憶に新しいでしょう。また、観光ビザの規制緩和や中間層の増加などを背景に、ベトナムやタイ、インドネシアといったアジア新興国からの訪日が増えている状況があります。

インバウンド増加の停滞?!政府の対策とは?

しかし一方で、インバウンドの増加が2018年以降伸び悩んでいるとする報告もみられます。
みずほ総研の報告によれば、2018年以降、日本国内での災害や、外交問題、経済環境悪化などの影響からいくつかの国からの観光客が減少した点が指摘されています。しかしながら、観光大国であるイタリアやフランスなどと同水準までに訪日外国人客数が拡大した点は評価できるとしています。

日本政府は、2020年の訪日外国人客数4000万人、さらに2030年の訪日外国人客数6000万人を目標に掲げ、オリンピック終了後も2030年までは予算を投じてインバウンドの増加に向けた取り組みを続けるとしています。現在は、訪日外国人客の約8割を占めるアジアだけでなく欧米豪など、今後の成長が見込まれる市場からの誘客を目指し、2018年よりこれらの欧米豪市場をはじめ、東南アジア、東アジアの諸国に対する国別のプロモーション方針を打ち出しています。

東京オリンピック後のインバウンド市場はどうなる?

インバウンド効果
それでは、オリンピックが開催された後、日本のインバウンド市場はどうなっていくのでしょうか。
それに関しては、過去にオリンピックが開催された国の状況が参考になるでしょう。例えば1996年にアトランタオリンピックが開催されたアメリカでは、オリンピックの開催前年に約4200万人だった観光客数は、その後低迷したものの、2015年には7700万人となりました。また2008年に北京オリンピックが開催された中国でも、2003年時点で約3000万人だった観光客数がオリンピック開催後も増加し続け、2011年には約6000万人に達しました。

こうした事例から分かるように、オリンピックの開催をきっかけとして観光客数が増加する傾向にある国々は多くみられます。これは、オリンピック開催に際して、交通インフラの整備やホテルなど宿泊施設の増加などが進み、それがオリンピック後のインバウンドにとって、観光インフラを支える基盤になると考えられるからです。

インバウンド需要を持続させるために必要なこととは?

インバウンド効果
東京オリンピック後のインバウンド需要を持続させるため、今後の日本では何が必要とされるのでしょうか。課題は色々とあると考えられますが、例えば、多様な文化に対する受け入れ体制を整えること、そして地方への観光を促進することなどが挙げられると思います。

現在、政府は多様な文化に対する受け入れ体制整備の一つとして、2018年5月に「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」を取りまとめています。この中では、ムスリムに向けたガイドブックの作成や、富山県朝日町や岐阜県高山市など、全国3地域においてムスリムを受け入れるための環境整備を進める事業が実施されています。

また、地方への観光促進として、政府は地方の農林水産物やその加工品などの販売を通じて地方の魅力を発信している「道の駅」に着目し、今後の活用に向けた訪日外国人に対するアンケート調査などが実施されています。

以上、東京オリンピック開催決定後のインバウンド増加や政府による政策、そしてオリンピック後のインバウンド需要を持続させるための課題などを紹介してきました。オリンピックを契機に文化の異なる多様な人々が日本を訪れ、快適に過ごし、そしてこれらの人々によって日本の魅力がさらに引き出されるような観光文化の豊穣が望まれます。

最後に、レオパレス21では、東京北新宿に「レオパレス21グローバルサポートセンタ―新宿店」をオープンし、中国語、韓国語、英語などの多言語による対応などを行い、インバウンドのお客様に対するサポートを進めています。

その他のおすすめ記事

その他のグローバルの記事

キーワード一覧

 ページトップ