全国に「子ども食堂」が広がる!SDGsにも通じる取り組みとは

ソーシャル

関連キーワード
子ども食堂
民間の取り組みから始まって、今や全国にその活動が広まっているのが、子ども食堂です。
民間が主体となる形で温かい食事を提供し、子どもの貧困や孤食をサポートする活動が行われています。今回はこの、子ども食堂について詳しくご紹介します。

子ども食堂とは

子ども食堂とは、家庭での共食(家族みんなで食事をすること)が難しい子どもに対して、無料あるいは安価で栄養のある食事を提供する民間発の取り組みです。

子ども食堂の目的は、子どもの共食の機会を確保することと、子どもの居場所を作ることです。地域住民や自治体が中心となって、子どもたちに食事を提供しています。両親が共働きのために一人で食事をする子どもの栄養が偏らないよう、バランスを考慮した食事が提供されます。

また、一人きりで食事をしなければならない、いわゆる「孤食」を強いられている子どもだけではなく、貧困のためにきちんと栄養がとれない子どもも対象となっています。

子ども食堂は2012年から始まったとされ、それ以降全国に広まったのは子どもの貧困層が増加したからだと言われています。厚生労働省が発表した国民生活基礎調査による子どもの貧困率は、2015年時点で13.9%となっています。さらに子どもがいる現役世帯のうち大人が一人の貧困率は2015年時点で50.8%にものぼります。

こうした背景の中で子どもの孤食や食事難に対する問題を根本的に解決することは、親の就職や離婚といった問題も絡むために難しいと考えられます。そこで、せめて子どもたちに栄養のある食事を他の人たちと一緒に食べてもらおうという目的で、子ども食堂が広がっていったという経緯があります。

子ども食堂の課題と地域における役割

子ども食堂
民間が主体となって広がっている「子ども食堂」ですが、そこには課題もあります。

農林水産省が2018年に発表した「子供食堂と地域が連携して進める 食育活動事例集」では、いくつかの課題が具体的に記されています。

全国の子ども食堂に対するアンケート調査によると、運営にあたって課題と感じているもので多く回答が寄せられたのは、「来て欲しい家庭の子どもや親に来てもらうのが難しい」というものでした。続いて「運営費の確保の難しさ」、「運営スタッフの負担が大きいこと」、「学校や教育委員会の協力が得られないこと」が続いています。

一方で、8割以上の子ども食堂が地域住民と連携して地域に根付いていると回答。半数以上の子ども食堂は社会福祉協議会や自治体、学校などの公的な団体や機関と連携しています。

子ども食堂は単子どもの孤食対策だけではなく、コミュニティを形成できる地域交流拠点としての役割も担っています。子どもの成長には食事による栄養だけではなく、心の成長にもつながる生活環境が必要なためです。

子ども食堂はSDGsの目標1達成につながる

子ども食堂
国連が掲げたSDGs((持続可能な開発目標)は、「誰1人取り残さない」をスローガンに17の目標を掲げています。その中で、目標1には「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」が挙げられています。

1人で食事をしている子どもたちや栄養を十分に確保できない子どもたちに、食事と交流の場を提供する子ども食堂は、SDGsの目標1の達成につながる活動といえます。

子どもの貧困を防ぐには、栄養のある食事を提供するだけではなく、心と体の成長につながる環境を確保することも重要だとされています。子どもの生活基盤として、衣食住や成育コミュニティ、学習体験環境、安全で安心できる環境といった要素が必要だとされているためです。
子ども食堂には、大人が話を聞いたり、時に勉強を見たりすることで、子どもの心の成長にも役立つ役割を果たすことも期待できます。

「子ども食堂」は全国に広がっていますが、継続的な活動としてさらなる広がりをみせていくには、行政や地域による継続的な支援も必要となるでしょう。また、SDGsの目標1「貧困をなくそう」の達成につながることも期待されています。

その他のおすすめ記事

その他のソーシャルの記事

キーワード一覧

 ページトップ